そばの迷店

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私は、そばほど味の優劣がはっきりわかるもの はないと思っています。特にざるそばは味のごま かしが効きません。麺の歯ごたえとツユだけで 美味しさが決まります。 ある観光地でお昼を食べようということになり、 「流水手打そば」と書いたのぼりの立っている そば屋さんに入ることにしました。 湖が見えていい感じなのに、お客さんはガラガラ。 嫌な予感がしながらもざるそばを注文すると、 ほんの数分で持ってきました。 食べてみると、麺はまったくコシがなく、ツユは 風味も何もなく食べれたものではありません。 半分も食べれずにギブアップでした。 トイレに行く時に調理場が見えたのですが、 驚いたことにビニール袋に入っているそばを 水道水にさらしてざるに盛っているだけでした。 流水って水道水のこと? 長野県の観光地を行くと、街道沿いにそば屋さん が並んでいます。「長野県=そば」というイメージ から、その中のきれいなそば屋さんに入って食べ たのですが、こんどはぼそぼそでのどを通りません でした。 地元のタクシーの運転手さんに聞くと、きれいな そば屋さんでも、県外の車しか止まっていない所 は美味しくない。逆に小さな店でも、県内の車や タクシーが止まっているところは美味しいとアドバイス されました。 後日、そのそば屋さんの前を通った時に駐車場 の車のナンバーを見たら、見事にすべて県外の 車ばかりでした。 最近は、初めて入るそば屋さんではとりあえず かけそば(温かいそば)を頼むことにしています。 もし美味しくなかった時でも、温かいそばなら なんとか食べれるからです。 でも、期待しないで入ったそば屋さんのそばが 美味しかった時は、何か新しい発見をしたようで 嬉しくなります。 余談ですが、ツユをつけて食べる冷たいそばの 名称には「もりそば」「ざるそば」「せいろ」とあり、 その違いがよくわかりません。 今はのりがかかっているのが「ざるそば」といわ れていますが、もともとはその名の通りそばを載 せる容器から呼名から付いたそうで、昔は「ざる そば」にはざる汁という専用のツユを使っていた のだそうです。 ]]>

そばの名店