旅の失敗 海外編

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30年前、初めての海外旅行である国へ 行った時のことです。 家内は宝石やブランド品に興味が無く、亭 主にとっては女神の様ですが、この時はま だブランドの存在すらよく知らず、珍しげに ブランド店巡りをしました。 日本に比べて店の造りも重厚で、あるブラ ンドの本店へ行って驚いたのは、入り口に 鍵がかかっており、客が来ると中から自動 で鍵を開け入ることでした(当時)。 「さすが治安の悪い国、セキュリティーも しっかりしている」と感心しました。 その後、お金を替えようと銀行に行きました。 当時はまだカードが一般的ではなく日本円 も通用しなかったので、お金はドルかトラベ ラーズチェックで持って行きました。 銀行に行くと、中にお客さんがいるのにドア に鍵がかかっていて開きません。 周りを見渡すと、目の前にボタンが・・・ さっきのお店を思い出し、「セキュリティーの ために、ブザーを押すと中から開けてくれる のか」と勝手に思い、そのボタンを押しました。 すると!銀行のシャッターが一斉に下りてき て、私たちは潰されそうになりました。 私が必死でシャッターを支えていると、警備 員が数人飛んできて止めてくれました。 苦笑いをした警備員が指差した所には、 CLOSEの看板が。その日は土曜日で、銀 行はお昼で終わっていたのでした。 そんな目に付くところにシャッターのボタン を付ける方が悪い!・・ですよね。 数日後、あるショップのショーウインドウに あった小さなハンドバックを見て、家内が欲 しいと言いました。 ブランドショップでもないし、手書きのプライ スを日本円に換算してもそんなに高くはあ りません。 「じゃあ買おう」ということで店内に入り、店 員に注文。奥から商品を持ってきました。 店員が日本円に換算していくらになるか電 卓で示すと、こちらの予想と大違い。 ゼロを一つ見逃したという話しはよく聞くの で、価格は何度も確認したはずです。 プライスカードをよく見ると、頭の1に見えた 数字はなんと7!(欧米人の書く7は1に ホント似ています)。1ドル300円の時代、 7倍の価格などではとても買えません。 なんと言って店を出たのか忘れましたが、 かなり恥ずかしい思いをしました。 家内がブランド品嫌いになったのは、もし かしたらこの時のトラウマかも。 海外に行った時は、目の前のボタンと 数字の1にご注意を! これは私ではないのですが、ある団体で ヨーロッパに行った時のこと。 団体旅行の時は、よく出発の前の晩に荷 物を廊下に出しておくように言われます。 その人は荷物を出す時に、ドアがオート ロックということを忘れ、廊下に締め出さ れました。しかもステテコ姿で。 幸い隣が同じグループの人だったので、 中に入れてもらってフロントに鍵を持って きてもらうことにしました。 ところがその前に、隣の人が頼んだルーム サービスをボーイが持ってきたのです。 何も知らないボーイは、部屋にいる下着 姿の二人のオジサンを見て、「オー!ソーリー」 と言って慌てて出て行ったそうです。 決して私ではありません! 国際線に乗る時、預ける荷物の検査をし てからカウンターに行きますが、そこで 置き忘れたトランクを見ました。 どうやら検査を受けた人が、もう預けた ものと勘違いして置いていってしまった ようです。たぶん初めての海外旅行で 舞い上がっていたのでしょう。 このトランクの持ち主は、旅先でさぞ困 るだろうと、他人事ながら気になりました。 ]]>

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