私の中の「3丁目の夕日」録画編

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私の子供のころはもちろんビデオなどなく、見たいテレビは かじりついていないと見れませんでした。 家族で見たい番組が重なる時は、壮絶な戦いを勝ち抜か なくてはなりません。楽しみにしていた番組が見れなかっ た時の悔しさなど、いまの子供にはないですね。 中学生の時に、アメリカのTVドラマの「コンバット」が放送 され、クラス中の話題となり(男子校なので)、水曜の午後 8時を毎週楽しみにしていました。 しかしある時、なんとその日に家庭教師が来ることになっ てしまったのです。 母に猛然と抗議しましたが、8時には終わるということで、 しぶしぶ承諾しました。ところが、その人(老人)は終わっ てもなかなか帰らず、結局後半の20分ぐらいしか見れな くなってしまったのです。 翌日学校に行って友達からあら筋を聞き、見れなかった 悔しさをつのらせました。結局、その学科は大嫌いになり ました。 映画を見るときは、トイレに行きたくなってもがまんして、 CMの時に急いでいきました。 ある番組のキャスターが、CM前に「次は見逃せないか ら、トイレはCM中に行ってください」と言ってスポンサー にクビにされたという話しがあります。 そのころ地方に旅行に行くと、楽しみにしていた番組が放 送されてないことがあり、見れないというジレンマがありま した。 たまに、その番組が放送されていることがわかり、喜んだ のもつかの間、一週間遅れの放映でがっかりしたなんて こともありました。 高校の頃、父が業務用の巨大なビデオデッキを買ってき ました。ベーターやVHSが発売になる前の話です。 テープの大きさもVHSの2倍ぐらいあり、1時間しか録れ ないのに値段は私の1か月分の小遣いに匹敵するぐらい 高価でした。なので父のを1本盗み・・いや、借りました が、2時間の映画は半分しか録れず、前半を録るか後半 を録るか悩んだものでした。 ビデオがだんだん普及したころ、まだ高価でしたが私の 悲願でもあったので、貯金をはたいて買いました。 β方式とVHS方式があり、私はテープの小さいβを選び ましたが、その後VHSが主流になり、レンタルビデオも ほとんどがVHSになったので、しかたなくVHSのデッキ も買いました。今でもβのデッキと録画した数百本のテープ は保存してあります。 ビデオの欠点は編集ができないこと。 映画を録る時はなるべくCMを入れたくないので、CMの 時はポーズにしておくのですが、映画が始まっても解除 するのを忘れ、折角の録画が台無しになることもしばしば。 その後に発売されたのがレーザーディスクです。 ビデオテープより画質がよくて保存がきくと評判でしたが、 録画はできず、販売されたソフトを見る専用のものでした。 昔のレコードぐらいの大きさで、英語と字幕のみ。 両面に入っているので途中でひっくり返さなくてはならず、 長い映画は2枚組で、ひっくり返したり入れ替えたりで大 変でした。 時々、秋葉原の電気店にレーザーディスクのソフトを買い に行っていましたが、ある時売り場の片隅に見慣れぬ小 さなソフトが並んでいました。これがDVDでした。 DVDは行くたびに売り場が増え、あっという間にほとんど がDVDに変わっていました。 これからソフトはDVDでしか発売されないと聞き、DVDの デッキを買う決心をしました。 初めてDVDを見たときは衝撃的でした。 当初はまだ再生のみでしたが、画質はレーザーディスクよ りきれいで(LDはアナログでした)、音声が日本語と英語 が選べ、何よりも途中でひっくり返さなくていい。なんとい うスグレモノでしょう。 その後録画機能が一般的になり、テープの時間も気にせ ずに録画でき、後でCMが消せ、しかも1枚100円以下! 私の長年の夢がすべてかなったわけです。 いまは画面で番組表が見られるため、気軽になんでも録 画してしまいます。こんないい時代が来るなんて・・ 今日も私のデッキは自動でせっせと録画をしています。 ]]>

母の戦争体験