なまはげと混浴  Part1

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今回の旅行の一番の目的は、前から行きたかった奥入瀬渓谷。 本当は紅葉のときがいいのですが、かなりの混雑が予想されるので、 今回は早めに行くことにしました。当初は奥入瀬・十和田・八甲田山 あたりを回る予定だったのですが、また悪い癖が出て、どうせなら男 鹿半島・角館・いや、乳頭温泉も行ってみたいと、盛りだくさんになっ てしまいました。 前回、福井に行ったときはレンタカーを借りずに懲りたので、今回か らまたレンタカー復活です。 例によって旅番組を収録したDVDを見て旅館や見所を研究し、結局、 秋田空港から乳頭温泉→角館→男鹿半島→奥入瀬→十和田湖→ 八甲田山→青森空港という2泊3日の日程に決まりました。 初日のスケジュールが非常にタイトなので、乳頭温泉に行く・行かな いで途中までもめました。しかし、道路状況が非常によく、予定より1 時間も早く着きそうだったので、やっぱり行くことに。 そこは山奥の秘湯という感じですが、すでに観光化され、けっこう人 が来ています。男性用、女性用の内風呂があって、隣は混浴の露天 風呂。最初内風呂に入ると、乳白色のこれぞ温泉って感じでしたが、 あまり硫黄の匂いはしませんでした。 200909121154001%20%20%20%20%E4%B9%B3%E9%A0%AD%E6%B8%A9%E6%B3%89.jpg 風呂から上がって露天風呂に行くために服を着ようとすると、そこに いた2人(相手はどうも取引先の社長)が、「社長 !露天風呂に脱衣場 がないので、ここで脱いでいきましょう」と、手拭いで前を隠し外に飛 び出して行きました。エ~ッ!完全に外なのに ? しかも人混みの中 を行かなくてはなりません。まさかと思って隣にいた人に聞くとやっぱ りそうらしい・・・ しばらく躊躇してましたが、せっかく来たんだし旅の恥は掻き捨てと、 意を決して2人のあとに続きました。外にいる人たちの中を突っ切り、 露天風呂に突進。へたをすれば軽犯罪法違反です。 でも、恥ずかしさを我慢してきた甲斐がありました。風呂の底には砂 利が敷き詰めてあり、あちこちから湯が湧き出ています。白骨温泉 のようにヌルヌルした体積物がなく、気持ちのいい露天風呂でした。 200909121144000%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E4%B9%B3%E9%A0%AD%E3%80%80%E9%9C%B2%E5%A4%A9%E9%A2%A8%E5%91%82.jpg 露天風呂のそばに小屋がありました。なんだろうと覗いてみると、な んとそこは脱衣場 ! 「なんだ、脱衣所あるじゃないか」。冷静に考え れば、混浴なのだから女性はどうするんだって話しです。 そう気づくと急に恥ずかしくなり、今度は帰るに帰れなくなりました。 しかしいつまでも入っているわけにもいかず、人が途絶えた一瞬にダ ッシュ。まるで「どっきりカメラ」です。あの取引先の社長を全裸で走ら せた社員は、いまごろへき地の支店に飛ばされているかなぁ。 この人だかりの中を全裸で疾走。 200909121154000%E3%80%80%E3%80%80%E4%B9%B3%E9%A0%AD%E3%80%80%E5%BB%BA%E7%89%A9.jpg 家内は3つの風呂をハシゴして湯あたり。あんなに行くのを渋っていた くせに・・・。その後角館に行ったのですが、すっかりグロッキーとなり、 武家屋敷街を歩いて探索する予定が、人力車に乗って回りたいと言い 出しました。しかしあいにく出払い中。待っていようかと思いましたが、 カーナビの目的地到着時間が18時半。仕方なく車で通るだけとなりま した。保存された屋敷街は、津和野や倉敷に比べてかなりの広さがあ るようです。今度は桜の季節に来たいな。 200909121328000%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E6%AD%A6%E5%AE%B6.jpg 旅館到着が18時半と知ってあわてましたが、途中で表示が15時に 変わりました。カーナビの誤作動だったようです。だったら人力車の帰 りを待っていればよかった・・・ このポンコツカーナビには後々も悩ま されます。逆に今度は時間が余り、途中でナマハゲ館を見ることにし ました。ここの圧巻は各地で異なる60体のなまはげが展示してある こと。あと、なまはげの格好をして写真も撮れます。 200909121601000%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%81%AA%E3%81%BE%E3%81%AF%E3%81%92%E3%80%80%E3%80%80%EF%BC%98%EF%BC%90%E3%80%80%E7%A2%BA%E5%AE%9A.jpg われわれ夫婦の写真を初公開(多少実物と異なります) 200909121557000%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%81%AA%E3%81%BE%E3%81%AF%E3%81%92.jpg 隣接する伝承館では、移築された古民家の中でなまはげの再現劇が 催されていました。100%秋田弁なので半分ぐらい意味がわかりません が、なまはげが「おまえの長男の〇〇は遊んでばかりで勉強しないら しいな」とか、「嫁の〇子は働きが悪いらしいな」とか、やたら家の事情 に詳しいのです。バリバリの個人情報を知っているということは、あるじ が言いにくいことを、間接的になまはげに言ってもらうことで軋轢をなく すという先代からの知恵なのか・・・ 通り沿いにあった「なまはげ直売所」 なまはげが売っているんだか、なまはげを売っているんだか・・・ 200909121517000%E3%80%80%E3%80%80%E3%81%AA%E3%81%BE%E3%80%80%E3%80%80%E7%9B%B4.jpg 今日の宿は、男鹿半島の戸賀温泉。余談ですが、恥ずかしながら最 近まで、男鹿半島をオジカ半島と読んでいました。ネットで検索しても 出てこないはずです。小高い岡の上にある見晴らしのよい旅館で、テ レビで紹介されたのはモダンな新刊でしたが、満室で我々は古ぼけ た旧館。料理は値段相応で、露天風呂からの景色は最高でした。 200909121705000%20%20%20%E7%94%B7%E9%B9%BF%E3%80%80%E9%9C%B2%E5%A4%A9.jpg 翌日は、十和田湖経由で奥入瀬を目指します。この日の天気は、青 い空と黒い雲が入り乱れ、晴天と豪雨が繰り返される不思議な1日 でした。途中寒風山に登ると、眼下に八郎潟が見えました。私が子供 の頃の地図帳には、半島の根元に大きな入り江がありましたが、いま ではな残りの池があるだけです。 200909130946002%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E5%85%AB%E9%83%8E%E6%BD%9F%E3%80%80%E3%80%80%E7%A2%BA%E5%AE%9A.jpg 国道を走っていると、「蟹工船」の作者小林多喜二とハチ公の生家の 案内図を発見。迷わずハチ公の生家に行くことに。しかしこの先に看 板が一つも無く、人に聞き聞きやっと探し当てました。ここまで来る観 光客は変人かマニアでしょう。こんな片田舎で生まれたのですね。 200909131139000%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80%E3%83%8F%E3%83%81%E5%85%AC%E7%9C%8B%E6%9D%BF.jpg 生家の前のハチ公の碑。お母さんの名はゴマだそうです。 200909131153000%E3%80%80%E3%80%80%E3%83%8F%E3%83%81%E5%85%AC%E3%81%AE%E7%A2%91.jpg 生家は普通の家でしたが、普通でないのが前の公衆トイレ。これを ハチ公の碑と勘違いしている地元の人がいました。 200909131156000%E3%80%80%E3%80%80%E3%80%80.jpg 途中、比内鳥で有名な比内町を通りました。急に親子丼が食べたく なりました。比内鳥料理と書いてある店を見つけましたが、駐車場に 車がいっぱい。家内が混んでいるから嫌だと拒否しました。その店を スルーしたのが運の尽き。その後、国道沿いなのに食事処がまった くなく、私はだんだん不機嫌に。結局、お昼を食べたのは、そこから 1時間たった十和田湖でした。しかし、ホテルで食べたランチがまずく、 私の不機嫌は最高潮に達しました。                                                   つづく ]]>

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