最近の一般薬事情

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むかし、薬業界は景気やブームに左右されないといわれてきました。 確かに、一般薬が家庭薬中心で種類も少なかった昭和の中ごろま ではそうだったかもしれません。しかし高度成長期に伴なって新薬 メーカーの薬の種類が増え、販売競争が激化してきました。一方で、 1本2~3千円のドリンクが飛ぶように売れたバブル時代もありまし たが、いま店頭のデフレ現象は止まりません。、儲かる商売の代名 詞として「くすり九層倍」と言われたのは遠い昔のこと。 消費者のライフスタイルも変わりました。たとえば胃腸薬ですが、以 前は、かぜ薬・ドリンクに続き、店頭売上のベスト3に入っていました が、景気の低迷で宴会や接待が減り、さらに最暴飲暴食をする人も 減って使用率は年々下がり、いまでは5位に落ちたそうです。その 上、ノン・アルコールのビールが売れ出し、「また使用率が落ちる」と ある胃腸薬メーカーの社長が嘆いています。 薬に変わって急激に伸びてきたのが健康食品です。特に増えたの が通販。TVを見ていると、薬のCMより多いかもしれません。 最近はだいぶ規制も厳しくなってきましたが、むかしは言いたい放 題で、怪しいものも沢山ありました。いまでも地方のお土産屋さん の店頭で、何かの植物に「高血圧に効く!」なんて書いてあることが ありますが、まあこれはご愛嬌? また、特定保険用食品、いわゆる「特保」という厚生労働省のお墨 付きをもらうと、食品でありながら医薬品でも言えないようなことが うたえるという不思議なこともあります。健食のCMでよく「ほとんど の人が実感しています。」と言っていますが、医薬品で言ったら大 目玉を食らいます。しかもその下に小さく「個人の感想です」と入っ ていて・・・「どっちやねん!」と突っ込みたくもなります。 昨年の6月に薬事法が改正され、その影響も出てきています。 今回の目玉は、薬剤師以外にも医薬品登録販売者が一般薬を販 売できるようになったことです。しかし、医療用から転用された医薬 品(第1種)は薬剤師でしか販売できず、しかも、懇切丁寧な説明を 受ける必要があります。なので、小売店側の扱いづらさと消費者 側のめんどくささが相まって、その販売量は半分までに落ち込んだ とか。また、鳴り物入りでコンビになどでも販売ができるようになり ましたが、食品や雑貨に比べて回転率が悪く、なかなか取扱店は 増えないようです。 自然の変化によっても影響がでています。薬に限ったことではあり ませんが、日本は夏は暑く冬は寒く、それぞれの時期に売れる季 節商品があります。薬屋さんでは、夏は虫除けや殺虫剤、冬はか ぜ薬や使い捨てカイロなどがよく売れます。しかし、最近の冷夏・ 暖冬によって、それらの消費は大きく落ち込んでいます。特に今回 新型インフルエンザが流行したことで、大人も子供もちょっと熱が 出ると心配で病院に行くため、一般用のかぜ薬はパッタリ。 去年の9月ぐらいに店頭から消えたマスクや消毒アルコールは、い まが一番売れる時期にもかかわらず、各家庭で買いだめをしたせい か例年の50%の売上とか。また、急激な需要の拡大に対処するた め、外国製の粗悪品が出回ってしまったと事情通は語っています。 まあ、薬が売れないということは、普通に考えればハッピーなことで、 それだけみんなが健康に気をつけるようになった証かもしれません。 ]]>

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