毎年、夏になると行きたくなるホテルがあります。そのホテルは、奥飛 騨の新穂高温泉にあります。温泉宿は千差万別ありまが、お風呂は いいけど食事がまずいとか、食事は美味しいけど眺めがよくないとか、 なかなか満足のいく所がありません。もちろん、高い料金を払うなら別 ですが…。 その点このホテルは、部屋、眺め、お風呂、食事、料金の バランスがとれていて、私のお気に入り。 相変わらず混んでいる中央道から長野道に抜け、松本で降ります。 今回、同じ経路をたどってよく金沢に行く家内の友人に、美味しいソバ 屋さんと、評判の立ち寄り湯を聞いておきました。そのソバ屋さんへ行 くには、約20キロの遠回り。でも、指揮者の小沢征爾さんが通いつめ、 芸能人もよく行くとのことで、迷わず行ってみることに。 信州はソバが有名ですが、どの店も美味しいと思ったら大間違い。私 は何度も痛い目に合いました。特に街道沿いで、県外の車ばかり停 まっている店は要注意。長野ナンバーやタクシーが停まっている店が 美味しい店だそうです。 その店は、浅間温泉にある「かどや」。馬刺が有名ということで、馬刺 とざるそばと夏野菜の天ぷらを注文。値段は高めですが、みんなおい しかったです。正直言うと、松屋のしょっぱい(・・というか塩辛い)つゆ に慣れてる私にはちょっと薄かったですが。 外見はふつうのソバ屋さん。 馬刺しと夏野菜の天ぷら 2人前ではなく、1人2枚(ふつう盛り)。量が多いと乾燥してくっついて しまうので嬉しい配慮です。見た目もさわやかですね。 帰りに松本城のそばを通過。絵はがきみたいと自画自賛。 次の目的地は、これも教えてもらった乗鞍の立ち寄り湯。新島々の駅 を過ぎると山道になります。この道は、高い山々や湖が見え、その割 には走りやすい真っ直ぐな道で、ドライブには最適。トンネル内に分岐 があったり、ダムの堤防の上を通ったりめずらしい光景も見られます。 トンネルとトンネルの間に、奈川渡ダムの堤防があります。 むかしは山を削った狭い道で、対向車とのすれ違いもギリギリでした。 その上、安房峠を越える道がとても大変。その後安房トンネルができ、 道幅も広くなってとても楽になりました。ただし、古いトンネル内はちょ っと狭いです。 奈川渡ダムを過ぎしばらく行くと、100mぐらいしか空いていないトンネ ルとトンネルの間に信号があります。ここを乗鞍方面に左折。しばらく 登っていくと、乗鞍温泉に着きます。乗鞍高原へのマイカー乗り入れ禁 止となったため、車はここが終点。公共駐車場の反対側に、お目当て の立ち寄り温泉「ゆけむり館」がありました。 さびた屋根がしぶいです。 内風呂も露天風呂も広くてゆったり。お湯は不透明の青みがかった白 ですが、白骨温泉のようにヌルヌルした堆積物がないのがいいですね。 強い硫黄の匂いが立ち込め、温泉らしくて「効いたー」って感じ。東京 近郊に多い、透明で無味無臭の温泉は、まるで銭湯に入っているよう でありがたみがないというか・・・。景色は、残念ながら高いヘイに囲ま れよく見えませんが、乗鞍岳が少し覗けます。 温泉好きのわれわれ夫婦ですが、そんなに長湯はせず、何度も入る タイプ。なので、20分ほどで出てきてしまい、立ち寄り湯はもったいな いかもしれません。今回は入浴者が多く、さすがに写真は撮れません でした。特に子供がいると、変な趣味と誤解されたら大変です。 湯上りにソフトクリーム。ミニストップのソフトの勝ち。 売店で不思議なものを発見。ウサギのイラストに「ラー油」と書いてあり ます。いや、よく見ると「ウー油」。お店の人に聞くと、まさしくウサギの 脂だそうです。どうやって絞ったかは想像したくない。小学校で飼ってる ウサギが死んでたらニュースになるのに・・・ ネットで「うー油」「うさぎの油」で検索しても出てきません。写真を撮っ てこなかったことに大後悔。 お風呂でさっぱりし、いよいよ目的地の新穂高温泉へ。安房トンネルは、 民主党の政策でしょうか、無料実験でタダ。往復1500円儲かりました。 今年は、途中通った標高1000mの福地温泉でも30度近い暑さ。これ じゃ避暑に来た人は意味が無い・・・。われわれの泊まる新穂高温泉は、 標高1117mでかろうじて涼しい感じでした。 後編につづく ]]>