部屋に案内され、目に飛び込んできたのは目を見張る雄大な景色。 窓が大きいから景色がいい、というので今回は和室にしました。床まである 大きな窓から野尻湖方面の下界が一望できます。 お風呂に行く途中、眺めのよい開放型の広いデッキがあり、周りには淵か ら水が溢れ出てるプールがありました。実は、いままでここがお風呂だと ばっかり思ってました。驚きと落胆です。でも、青空が写った水面が景色と の境目と同化して、まるで空中にいるよう。さらに、夕日に映える薄曇がか かった山々を眺めていると、時間を忘れてしまいそうです。 お風呂はかけ流しの温泉で、内湯と半露天があり、半露天風呂からはすば らしい景色が望めます。脱衣所にはクラッシックが流れ、外には裸でくつろ げるデッキもありました。ゴルフ帰りのオジサンたちに占領されてましたが。 レストランは洋食と和食がありますが、今回のプランは和食限定。めでたく 30組の予約が成立したようで、飲み放題ということになりました。まあ、洋 食でワイン飲み放題という訳にはいかないでしょうから。 日本酒のメニューは豊富で、飲めない我々は損した気分。とりあえず、ソフト ドリンクの全制覇を目指します。 食事は正直期待してませんでした。割り引きプランといえば、たいてい料 理の質を落とすし、割引クーポンでは何度もだまされてますから。 ところが予想に反し、すべてに凝った美味しい料理が出てきました。周りの お客さんは飲み放題プランではなさそうなのに、出てくる料理は同じみたい。 後で聞くと、通常のメニューと同じと聞いてビックリ。老舗の意地でしょうか。 ちなみに、私はリンゴジュースとジンジャーエール2本飲んでギブアップ。 翌朝、早起きするといい天気。お風呂からもデッキからも最高の眺めです。 最近、朝食はバイキング形式が多いですが、ここのレストランでは一品一 品サービスを受けるスタイル。 安いプランはいくらでもありますが、今回はほんとにお得でした。しかも、 ホテルのスタッフもみな感じがよかったです。来年友人たちとスキーに来 ますが、予約した部屋も広くてきれい。友人達も満足してくれるでしょう。 今日は、予定に馬曲温泉がプラスされたので、けっこうハードです。 馬曲温泉まで高速を使って1時間。10時半に着きました。露天と内湯があ りますがかなり離れていて、乳頭温泉の時のように、路上を裸で駆け抜け られる距離ではありません。(なまはげと混浴 Part12009・9・24参照) 念願の露天風呂へいくと、そこには洗い場がなく、朝ホテルで入ってきて よかった。 お風呂の周りには遮蔽物がなく、噂どうりの絶景。遠くの山々や町が見下 ろせ、私が行った絶景温泉のベスト3に入るかも。お湯はちょっと熱めです。 先客が一人いましたが、気さくな青年だったので、断って写真を撮らせても らいました。話によると、ここはいつも混んでいるそうです。 そこに隣の女湯から、「パパー、パパー」と家内の声。私が一人だと思って 大声で呼んでます。女湯が1人だったからといって、なんで男湯も1人だと 思うのか ? (いままで数回あり) 恥ずかしいのでシカトしてました。 私が出て着替えていると、ドヤドヤと大勢のお客さんが。きのうの昼頃来て たら、きっと混んでいたでしょう。怪我の功名です。 豊田飯山からまた長野自動車道に乗り、安曇野に向かいました。 安曇野には何度か来たことがありますが、今回の目的は、小川を下るクリ アボートに乗ること、おひさまのロケ地を見ること(家内が大ファン)、ハーブ 園を見ること。安曇野が近くなると、あちこちに「おひさま」の名前が出てき ます。さすが、おひさま効果は絶大です。 ボート乗り場は、大王ワサビ園の中にあります。テレビで紹介されてから 大人気だそうですが、今日は並んでいる人が少なくラッキー。 15分と30分のコースがあり、30分のにしょうと思ったら、暑いからと15分の 方を勧められました。ボートに乗る前に救命胴衣を渡されましたが、先日の 事故があっただけに、全員言われる前にちゃんと着用してました。 私は、船底が透明で水中が見えるからクリアボートというのかと思ったら、 人力で漕いで空気を汚さないという意味でした。 始めの5分は全員オールで漕いで上流に向かい、あとは下っていきます。 みんな初めての経験のようで、オール使いがバラバラ。でも、ガイドさんの 舵取りでなんとか折り返し地点に到着。確かに、この暑さで倍の時間を漕ぐ 30分コースはキビシイです。帰りは流れに任せて、景色を見ながら川下り。 さすがにワサビの生息する川だけあって水が透明です。 川岸に、水車小屋が3つありました。黒沢監督の「夢」で使ったセットだそう ですが、昔からある景色の一部になってました。突然後ろに座っていたお年 寄りが立ち上がり、写真を撮りだしました。幅広のボートだったから何事も起 きませんでしたが、ほんとに危ないです。 ボートから降りると川岸に掘っ立て小屋があり、沢山の人が群がってました。 何かなと行ってみると、「おひさま」で使われていたセット。家内は喜んで記 念撮影をしてました。 お昼は、大王園の中のレストランで、これもテレビで見たワサビご飯を食べ ました。ご飯にカツブシとワサビが乗っているだけですが、そんなに辛くは なく、食欲をそそります。お土産店は大繁盛。小さな生ワサビを買いました。 おなかがいっぱいになると、朝から二度もお風呂に入って炎天下でボートを 漕いだので、ドット疲れが出てきました。もう、見学はおひさまのロケ地か ハーブ園かどちらかにしようということになり、おひさまのロケ地へ行くことに。 場所がわからず、タクシーの運転手さんに聞くと親切に教えてくれたのです が、複雑すぎて「最初の信号を左に曲がって・・・」以降は覚えてません。 よくわかりましたと礼を言い、とにかく行ってみることに。しばらく走っていた のですが、ふと我に帰り、製薬会社の社長としてこの選択でよかったのだろ うかと思いました( そんな大げさな話ではないですが・・・)。やっぱり、おひさ まのロケ地よりハーブ園に行こうとUターン。 ところが、ハーブ園は予想以上に遠く、結局後悔することになりました。 ハーブ園は、英国庭園ふう。 敷地内には山があったり、池があったり、川が流れたり。東京の化粧品会 社が運営しているようですが、一企業の施設としてはなかなかの規模。 家内は、館の中でオリジナルの香水作り体験をしてましたが、私は退屈し きり。 疲労困憊ながらも楽しかった二日間を過ごし、東京に帰りました。 夜、預けたリリが帰ってきました。いつもは「フン」という感じでのそっと入っ てくるのに、この時ばかりはしっぽをキュッキュッと振り、玄関に飛び込んで 来ました。一泊二日、彼女なりに不安だったのでしょう。 ]]>