毎年恒例の早めの忘年会ですが、今年は郡山に住む友人に幹事をしてもらい、 福島県に微力ながら貢献しようということに。 他にメンバーは、札幌1人、長野2人、神奈川1人、東京1人と各県から集まりま す。むかしはどこに行くのも車でしたが、全員還暦を過ぎるとさすがに身体がき つくなりました。 そこで、新幹線とレンタカーにすることに。幸い「駅ねっと」で調べたら、行きは2 割5分引き、帰りは3割引きのチケットがとれました。これは大きい。レンタカー 代ぐらいは浮きます。 いつも心配なのが飛行機で来る札幌のA君のこと。予約した列車に乗れるかど うかは、彼の到着次第です。過去2回大幅に飛行機が遅れ、ドタバタしたことが ありました。 今回は時間通りに到着。無事に列車に乗れました。 集合は東北新幹線の新白河駅。レンタカーを借り、幹事の車と2台で出発しまし た。レンタカーはマツダのデミオしかなく、幹事の車と性能が桁違いなので、つい ていくのが大変でした。 磐越自動車道に入り、最初に行ったのは、会津地方にある勝常寺。畠の中をひ たすら走り、小さな村の外れにひっそりと建ってました。まわりに人気はなく、な んか裏淋しい感じです。しかし、このお寺が凄いのです。看板には、寺が開かれ たのは807年で、1300年に建て替えられた現在の建物は重要文化財とのこと。 でも、凄いのはそれだけではありません。 お寺の管理人を呼んできて、宝物殿の中を見せてもらうと、全長2メーター程の 仏像が6体台の上に無造作に並んでます。これが全部800年ごろのもので、す べてが国宝や重要文化財。それがガラスケースもなく、触れるぐらい近くで見れ るのです。なんともおおらか。一体は国立博物館に預けてあるとのことでした。 宝物殿 本堂の中には、ご本尊の薬師如来像があり、これも国宝とのこと。他にも、大き な12神将があり、うちの5倍ぐらいはありました。説明してくれた管理人さんが 何も言わないので、お灯明料として千円を供えてきましたが、出口に小さく「一 人五百円いただきます」と書いてありました。東北人はなんて慎ましいのでしょう。 戻って追加分を置いて帰りました。 こんな田舎の人気もないところに、国宝級の物がごろごろあるのが驚きでした。 詳しくはこちら → 勝常寺 次に行ったのが、喜多方市にある新宮熊野神社の長床(ながとこ)。なぜ長床 かというと、長さが27mもあるかやぶき屋根の拝殿があるからで、これも重要 文化財だそうです。 入り口の鳥居 長床 これが本殿。3つ並ぶ神殿も珍しいとか。 やはりここにも宝物殿があって、重要文化財がごろごろ。会津地方を舐めては いけません。ここは日本の隠れた宝庫です。 ちなみに、勝常寺も新宮熊野神社も、私の旅行コレクションDVDでは見たこと がなく、全然知りませんでした。 詳しくはこちら → 新宮熊野神社 喜多方市といえば思い出があります。20年ほど前、このメンバーで喜多方 ラーメンを食べに来たことがありました。当時凄いブームで、みんな同じ情報誌 を持って街のラーメン店探し。我々も地図を見ながら人気店に行って見ました。 店の前には長蛇の列。それも、DLのスペースマウンテンのように、店の中まで トグロを巻くようにならんでます。でも、ラーメンの味はふつうでした。驚いたのは、 隣でトンカツを食べてる人がいたこと。しかも、あんなに並んでいるのに、壁には 「出前してます」の文字が。極めつけは、廊下に積んであった麺の箱に、喜多方 でない住所が書いてあったことです。あのお店はまだあるのかなぁ。 ここで、長野から来た友人のミスが発覚。帰りの電車の時間を3時と決めたの に、13時と勘違いして切符を買ってしまったのです。そんなに早い時間だと、 明日どこも観光出来ません。そこで、回り道してJRの駅により、切符を替えて もらいました。みんな還暦を過ぎると記憶があやふやになって・・・ 遠回りをしたので、旅館に着くころはもう暗くなってました。今夜の宿の社長と 幹事が知り合いで、部屋をランクアップしてくれた上、食事中飲み放題。さら に飲み放題のカラオケをサービスという大盤振る舞い。 大きな旅館ですが、紅葉の時期だからか団体がいくつもあって満室だそう。 お客さんが増えてよかったです。 渓谷沿いの崖に建物があり、三段になった露天風呂からは渓谷が望めます。 お風呂をあがると、おじいさんが自分の下着がないと大騒ぎ。係りの人が来て 探し回ってましたが、下着は自分の目の前にありました。係員も呆れ顔。する と今度は、タオルがないと騒いでます。すかさず係りの人が、「ご自分の腰に 巻かれてますよ!」。もうちょっと歳をとると、ああいうふうになるのかなぁ。 翌朝の露天風呂からの眺め。お客さんの多い旅館のお風呂で写真を撮る のは命がけです。 三段になった露天風呂も珍しいです。 二次会は、カラオケルームの個室が用意され、延々と酒を飲みながら、青春時 代の歌をうたって懐かしみました。ふと部屋の外を見ると、他のお客さんがコン パニオンと盛り上がってうたってます。ちょっと羨ましかったけど、我々は真面目 な薬剤師(の酔っ払い)。最後は「上を向いて歩こう」を熱唱して終わりました。 この日のお酒は、5人でビール15本、お銚子15本、冷酒1合半、焼酎1合なり。 翌日出発のとき、世話をしてくれた若い仲居さんがに見送りに来てました。食 事の時に「心付け」を渡したのですが、そのお礼にとお土産のあんころ餅をくれ ました。若いのに、この気遣いが嬉しいです。 翌日は、大内宿と塔のへつりに行きました。 大内宿は前から一度行きたかった所で、昔の街道沿いの宿場がそのまま残っ ている所。名物に、一本のネギを箸代わりに食べるソバがあります。私の中で は、このソバを食べるのが今回の旅行の目玉でした。 ところが地元に詳しい幹事が、日曜は混むからと、結局朝イチで行くことに。 10時に着いたら、彼の言うとおり、駐車場はほぼ満車でした。村に入ると、すで に人でいっぱい。両側にカヤブキ屋根の昔のままの民家が並んでます。昔と違 うのは、そのすべてがお土産屋さんと食堂になってること。まあ、映画のセット じゃないんだから、すべては生活のためです。 日本酒の試飲をしていましたが、みんなの口から出た言葉は「もういらない」。 40年近い付き合いで、初めてそんな言葉を聞きました。もう年なのかなぁ。 高台から見た眺め 時間が早くみんな食欲もない。ソバは諦め帰ろうとすると、一口サイズのソバが あることを発見。ちゃんとネギも一本付いてます。そこで人数分頼んで食べまし た。ネギがちょっと辛かったけど、コシのある美味しいソバでした。 我々が帰るころは、ここに来る他県の車で渋滞。地元の人じゃなければわかり ません。 次に行ったのが、搭のへつり。ここは 川が侵食と風化でできた奇跡の景勝地 だそうで、数年前に家内と一度来ています。 詳しくはこちら → 大内宿・塔のへつり おみやげ店でおもしろい物を発見。 鉄砲の形をした傘です。買おうかどうか悩んでいたら、友人が「そんな物買った ら奥さんに怒られるよ」と言いました。でも、うちの家内ならきっと、なんで買っ て来なかったの!と言うでしょう。なんせ、友達と九州に旅行に行って、私のお 土産にブリキの戦車を買ってきた感性です。でも荷物になるから止めました。 これを持って飛行機に乗れるのか?札幌から来た友人に試してもらいたかった。 残る観光地はあと一つ。順調に来すぎてかなり時間が余りそうです。これなら 切符を替える必要なかったと大笑い。最後に、阿武隈川の上流にかかる雪割 橋へ行きました。高さが50メートル以上あり、紅葉の名所だそうですが、、今 年の紅葉はどこもはイマイチ。 橋の上からの眺め。実は自殺の名所だそうです。 詳しくはこちら → 雪割橋 最後に、駅のそばのレストランで、お昼を食べながら時間調整しました。 来年も全員元気で会えますように。 ]]>