主賓のスピーチは何回かしましたが、たいていは披露宴の始めなので、
まだ雰囲気も固く緊張します。ほんとはユーモアも入れたいのですが、
主賓の挨拶で笑いをとるのは至難の技。
原稿はできても、それを見ないで話すのが一苦労です。読むだけでは
かっこ悪いので、なんとか見ないでスピーチしたい。
特に還暦を過ぎて物覚えが悪くなったのか、家内を相手に何度か練習
したのですが、同じフレーズが出てきません。もうこうなったらカンニン
グしかない。スピーチのカンニングペーパーは、使わなくても持っている
だけで安心です。
式場は高速のインター近くなので、私のようなお酒を飲まない人にとっ
ては便利です。外観はお洒落なレストランのようで、一度は気づかずに
通りすぎてしまいました。郊外にどんどんおしゃれな新しい式場ができ
るので、市内の古い結婚式場が潰れていきます。特に、最近は神社
の結婚式が減り、神社の維持も大変だとか。
むかし、式に出る人は親戚と友達ぐらいでしたが、いまは全員参加が
主流なんですね。式は屋外で行われるということで、スキー用のもも引
きを履き、身体と靴用のカイロを持って準備万端。この日はかなりの寒
さで、これは大正解でした。しかも、バージンロードはプールの真ん中。
この時期には新郎新婦も寒くて厳しいでしょう。いつも新婦の作業着姿
しか見てないので、花嫁姿は新鮮でかわいらしかった。
プライバシー保護のため、バージンロードのみ
披露宴が始まり、いよいよスピーチの時間が近づいてきました。新郎
側の来賓の挨拶が先だろうから、いくぶん気が楽・・・と思ったら、係り
の人から「新郎側の来賓が遅れているので、先にお願いします」と。
仲人もいないので、いきなり一発目のスピーチです。
司会から案内され、マイクの前に。ここに立つと、逆に肝が坐ります。
以外に落ち着き、99%原稿どうりにスピーチは終了しました。若干の
アドリブを入れたのですが、予想どうり滑ってました。
あとは気楽に楽しむだけ。逆に、一緒に呼ばれた息子は、トリで歌と
ギター演奏を披露しなくてはならず、たぶん落着かないことでしょう。
新婦のお色直しのとき、サプライズで、工場内で父親代わりを自認し
ている男性社員に入場のエスコートを頼むシーンがありました。息子
しかいなく、常々結婚式で娘の父親の気分を味わいたいと言っていた
そうです。エスコートした本人はもちろん、みんなも感動してました。
最後に、私の息子がギターを弾きながら斉藤和義のウエディングソン
グを歌い、お開きになりました。その後、私が運転して東京に帰りま
したが、息子は家に着くまでグッスリでした。
そのうちこどもができたら、お母さん(新婦)が愛情こめて作った救命
丸をのませ、元気なお子さんに育ててもらいたいものです。
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