河口湖にはいろんな博物館がありますが、戦時中の飛行機を
レストして展示している珍しい航空館というのがあると友人から
聞いていました。しかも、公開は8月の1ヶ月間だけとのこと。
我々世代は、幼少期に少年倶楽部や少年画報といった月刊誌を読
んで育ちました。そしてなぜか、毎月のように零戦や戦艦大和の
特集があって、漫画も戦記ものが沢山掲載されていました。
戦争に負けたことぐらいは知っていましたが、その悲惨さとか
残酷さなどまだわからない頃ですから、ただただカッコいいと思
って読んでいました。
いま考えると、敗戦した20年後になんで雑誌社がこぞってそんな
ブームを作ったのでしょう。
過去の遺物とはいえ、兵器に対する思いはそれぞれでしょうが、
幼少期に刷り込まれた伝説の飛行機ですから、是非とも見てみたい。
そして、たまたま8月中に箱根の温泉に行くことになり、帰りに
寄ってみることにしました。
今まで飛行機の博物館に何回か行ったことがありますが、車の博物
館と違って期待はずれが多かったです。中には詐偽まがいのひどい
自称博物館もありました。個人のコレクションともなれば・・・。
どちらかといえばマニアックな展示物なので、平日だったら
ガラガラと思いきや、なんと広い駐車場はほぼ満車。隣に自動車
館が併設されているからかもしれませんが。
入場券を買って建物の中に入ると、所狭しと昔憧れた零戦や隼が
きれいにレストアされて並んでいました。
当時世界最速だった彩雲という偵察機がレストア中。胴体だけ
でしたが大きくてビックリです。空母に載せる艦載機なのに、完成
した時には日本に空母がもうなかったらしいですから、開発者と
しては残念だったことでしょう。
山本五十六大将が乗っていて撃墜された大型機と同型の機体も
胴体だけですがきれいにレストアされていました。日本にある
のはこれだけだそうですから貴重です。
ほとんどが、南方の島のジャングルからボロボロになった機体を
回収し、全部個人で修復したというから驚きです。靖国神社にあ
る零戦も、ここでレストアして寄贈したのだとか。
この歳で兵器をカッコいいと言うのははばかれますが、機能美と
もいえる無駄を省いたスマートな機体は、美しささえ感じます。
空気抵抗を減らすため、機体の表面はツルツルでした。
実物が見れた感動と同時に、これらの機体に10代20代の若者たち
が乗って国を守るために戦い、散っていったかと思うと感無量です。
ここのオーナーは元レーシングドライバーで、輸入車販売で財を
成したのだとか。年に1カ月しか公開しないのは、後の11ヶ月で
レストアをしているからだそうです。
飛行館をあとにし、お昼は 「峠の茶屋」 というほうとうの店へ。
私はあのカボチャが混じった甘い味が苦手なのですが、以前友人
にここに連れて来られ、初めて美味しいと思いました。
それは、カボチャが硬くて崩れていず、甘くないからです。
店に着くと、先客が何やら説明を受けてて、ガッカリして帰って
しまいました。我々が説明を聞くと、団体の観光バスが着くこと
になっていて、着いたらしばらく待たされるらしいです。
まあ、他にあてもなく、急ぐ旅でもないので待つことに。
するとほどなく、観光バスが遅れているとのことで、ほうとうが
出されました。ラッキーです。
7~8年ぶりぐらいに食べましたが、相変わらず美味しかったです。
ただ、冷房がないので暑い!後ろの席の人も「美味しい」「でも暑い!」
と連発していました。たしかに夏食べるのは・・・
河口湖飛行館 https://www.car-airmuseum.com/airplane/planeguide/index.html