前回、駅弁で書き忘れたことがあったので追記しました。
最近は、駅弁の車内販売もホームでの販売も見かけなくなりまし
たが、以前はホームに駅弁を持った売り子が立っていました。
むかしは駅に止まっている時間が長かったので、みんな窓を開け
て大声で呼んだり、強者はホームに下りて買ったりしたものです。
発車のベルが鳴って列車が走り出しても大丈夫。ドアが開けっぱ
なしなので走って飛び乗ったりして。いまでは考えられません。
横川の峠の釜めしはむかしから有名ですが、販売を始めた横川駅
は列車が必ず長く停まるという好条件でした。
といのも、横川駅からの碓氷峠は急勾配で、この駅で列車や電車
に補助機関車を連結するので時間がかかったのです。もちろん
下りもここで停まり、補助機関車を解放しました。
陶器の窯を使うとい発想は、お客さんの温かい弁当が食べたいと
いう要望から、前回お話しした、陶器のお茶の土瓶がヒントに
なって誕生したのだとか。
長野新幹線が出来てから横川駅に停まることはなくなりましたが、
上信越道のサービスエリアをはじめ、いろいろな場所で販売して
いるようですね。
「釜飯あるある」で、食べた後の窯はみんな取っておくようです
が、結局使い道がなくて捨てることになるのです。
この窯と同じ窯元の窯を使い、東北線黒磯駅で釜飯を販売してい
たのが九尾の釜めし。
黒磯駅は、電化された東北線の直流と交流の分岐点で、機関車の
付け替えで列車の停止時間が長かったというのも横川駅と同じで
面白い偶然です。現在は限定的に販売されているようです。
余談ですが、製造元のフタバ食品は、有名な氷菓子のサクレを
作っています。
うちの定番の駅弁は崎陽軒のシュウマイ弁当。
発祥は横浜駅の駅弁でしたが、いまは駅弁というより各デパート
で販売され、主婦(妻)の時短の味方になって、よく家で食べて
います。低価格も魅力でしたが、物価高で今年ついに千円を超す
みたい。
さて、駅弁を買うには東京駅構内の「祭」が有名ですが、新宿の
京王デパートでは60年も前から、駅弁大会をやっています。
祖母が元気だったころ、足が悪くて歩けないので、新聞のチラシ
に載っているお弁当にいくつも〇を付けて母に買いに行かせま
した。「お店を探すのが大変なのよ」と妻にこぼしていたとか。
先日一度行ってみましたが、沢山の人でごった返し、確かに目当
ての店を見つけるのが大変。母が愚痴った気持ちがわかりました。
沢山の種類の駅弁があって迷いますが、中には「ほんとに駅弁?」
というような高価な海鮮弁当もありました。
北海道フェアもそうですが、ふだん買わない高価なものも、その
場の雰囲気でつい財布が緩むのでしょう。
でも、我が家は熱気に飲まれることなく、沈着冷静に選びました。