前回、むかしは全てが定価だったとお話しましたが、そんな時代
といまのエピソードです(私の勘違いがあるかもしれません)。
デパート
以前はほとんど定価だったので、当たり前ですがデパートで買っ
てもどこで買ってもみんな同じ値段でした。だから東武デパート
の10%割引は貴重でした(いまでもやっています)。でも、すべて
の商品が対象ではありませんが。
卸値
大学生のとき、鉄道模型が欲しかったのですが高くて買えません。
すると父の知り合いが、卸値で売ってくれる卸を紹介してくれる
とのこと。これは渡りに舟と、喜んで買いに行きました。
ところが先方は明らかに迷惑顔。取り敢えず卸値で売ってくれま
したが、嫌な気持ちになって二度と行きませんでした。
ポイントカード
模型店では定価の代わりにポイントカードが流行りました。
下北沢に品揃えの豊富なプラモ専門店があり、千円買うと1ポイント
付いて、100ポイント貯まると千円引いてくれました。つまり、
10万円買うと千円引き(1%)になります。100ポイントなんてめった
に貯まりませんでしたが、それでも他で買うよりは楽しみでした。
でもうちから下北は遠く、それだけでわざわざ車で行くのも経費
倒れ。そこで、下北に美味しいラーメン店があったので、母や子
供たち一族郎党を連れて行き、食べ終わると各自が自由行動。
私はプラモ店へ行って買い物し、また集合して帰りました。でも、
子供におもちゃをせがまれる分、余計な経費がかかりました。
ポイントカードといえば、会社のそばにあった旅行代理店で、
1万円で1ポイント、100ポイントで1万円を還元するとあり
ビックリ。100ポイントで100万円!です。でも、当時は飛行機
や新幹線のチケットはみな旅行代理店で買っていたし、ここら
辺はオフィス街なので、社用で頼まれたOLが楽しみで貯めて
いたのかもしれません。
薬
ずっと定価の時代が続いていましたが、最初に値引きで売られ初
めたのは家庭薬だったかもしれません。
当時は薬は安定した価格で売るのが当たり前の時代で、競争防止
の為、薬事法で薬局の200m以内に別の薬局を出店してはいけない
と決まっており、定価で売らなくてはならないという再販制度も
ありました。たしか薬を値上げすると、届け出が必要だったよう
な記憶があります。
まだ量販店やドラッグストアーが無かった時代ですが、池袋で
チラシ合戦が勃発し、安い物は半額とかでチラシに載り、業界が
騒然となりました。その後、首都圏から関西の方まで波及して
行きましたが、徐々に沈静化していきました。
電化製品
秋葉原では、無線機やラジオの部品を売っていた店が家電を安く
売り始め(いまでもラジオ会館というのが残っています)、秋葉原
電気街と呼ばれるようになって、家電を買う時はみんなお店を回
って交渉し、安いのを探しました。
現在、家電量販店の勇となったヨドバシカメラやビックカメラは、
名前の通りカメラ店から出発。カメラやフィルムをディスカウント
して売っていました。私も池袋北口の小さなビルにあったビック
カメラでフィルムを買ったり、現像を頼みに行ったものでしたが、
そのうちフロアーの一部で家電を安く売るようになりました。
当時はなぜ安くできるのか理由がわからず、規格外れの商品では
ないかとまことしやかに言われてました。弟は、買ったビデオ
デッキのメーカープレートが逆さまに付いていて、「やっぱりね」
としたり顔で言っていました。
しかし、それらの量販店がどんどん大きくなり、家電は秋葉原で
はなく、池袋か新宿で買うようになりました。そういえば、家電
の通販最大手のジャパネットも元はカメラ店ですね。
でも、薄利多売のはずの量販店が、まさか西武デパートと入れ替
わるようになるとは・・・
宝石
もう一つ安売りが始まったのが宝石で、ディスカウントチェーン
が出来、婚約指輪をそこで買う人が増えました。でも、ダイヤが
定価の半額と言われても、もともとの定価がどうなんでしょうか。
チケット販売店(金券ショップ)
当時は金券ショップというよりチケット屋さんと呼んでiました。
映画の前売り券を少し安く売っていてよく買いに行ったものです。
そのうち、新幹線の回数券をバラして売ったり、株主優待券や商
品券を安く売るようになりました。
プラモデル
プラモに関しては、当時サクラヤという量販店が2割引きで販売
を始め、プラモファンとしては狂喜しました。でも入荷すると
すぐ売り切れになるので、入荷を待ってしょっちゅう店に見に行
きました。
そんな中、池袋店の売り場の担当者と懇意になり(元プラモ店の
オーナー)、取置きとかさらに値引きとかで優遇してもらいました。
さて現在。
何でも値引きの時代で、2割3割引きは当たり前になりました。
プラモに関しては最大3割引きのお店があり、割引+ポイント加
算の量販店もあります。しかも送料無料で送ってもらえるので、
店頭に行くことがほとんどなくなりました(実家にいても注文でき
るから超便利)。
洋服などはバーゲンで売られことも増え、一部のブランドの服で
もアウトレットで売られるようになりました(バーゲンについては
次回に)。ユニクロのように初めから安い服が出回るようになり、
ズボンなどは激安で愛用しています。
食品に関しても、デパートの食肉売り場に行くと、20%引きとか
半額とかで売っているところもあります。でもそうなってくると、
そもそも元の値段がどうなのか・・・
それはテレビの通販でも思うのですが、最初2万円の商品が、最
終的に1万円に。しかも、もう一個付いてくるって・・・
こうなってくると、通販の定価ってなんだろうと思います。
最近は、温泉旅館をネットで予約すると10%から30%引きがあり、
これはお得感があります。でも、TVでよく見る比較サイトのCM
で、A社は定価、B社は10%、C社は半額?同じ日、同じランクの
部屋で、そんなに差が出るのでしょうか。
裏技で、デパートやホテルの株主優待割引もお得です。
某デパートは、100株でもほとんどの商品、食品、レストラン
まで10 %引きとお得(上限はあります)。某ホテルは、100株で年
に2回半額券をもらえます。でも、株はリスクもあるので程々に。
すっかり値引きに浸かっていますが、こんな時代はいつまで続く
のでしょうか。