過疎化とお米

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半年も前のことですが、宝積寺駅の待合室に1枚の貼り紙があり
ました。そこには、烏山線終点の烏山駅が無人駅になるとあり、
しかもトイレも廃止するとのこと。仮にも烏山は市ですから、
ちょっとビックリです。すでに途中の駅は無人駅になっているの
で、烏山線は分岐点の宝積寺駅を除き全て無人駅になりました。
もちろんSuicaも使えません。

烏山線は人口減少と車社会によって乗客が減少し、だいぶ前から
赤字路線となって廃線の危機にありました。でも、全国にはもっ
と赤字の鉄道があるので、なんとか生き残っているそうです。
一日に片道13本ぐらいしかなく、昼間は2時間に1本のときも
あります。

 

烏山市の人口は、平成7年から30年間で1万人減ったのだとか。
ここ高根沢町の人口はほとんど変わらずで、現在は烏山市の人口
を超えたみたいなので驚きです。
高根沢町はJR東北線と国道4号線が近くを通り、宇都宮市に近
いという地の利もあるのでしょう。

 

金融機関の人が言っていましたが、地方は子供が大きくなると
都市部に移ることが多く、その後相続が起きると預金が都市部の
銀行に移ってしまうので、預金高がどんどん減って地方銀行は
大変なんだそうです。

 

しかし、その高根沢町も中心部はまだしも、農村地帯には若い人
が少ないようです。近くの農村地帯にある小学校では、2024年の
全生徒数が73人で、1年生は11人しかいません。しかも遠方から
の越境入学が認められているので、地元の子どもたちだけだと
もっと少ないでしょう。
会社の地元地区では、毎年新入生が薬師堂の桜の木の下で記念
写真を撮るのですが、今年はなんとたった一人でした。

 

田植えの時期の5月の連休には、都市部に行った家族が手伝いに
帰って来るようですが、あとは若い人はほとんど見かけません(私
の見た限りでは)。農家のお年寄りはみなさん元気で軽トラでふっ
飛ばしてますが、あと10年たったら農業はどうなっているでしょう。

 

農家の人が言ってましたが、コンバインやトラクターが壊れて新
車を買おうとすると価格がベンツの中クラスぐらいするそうです。
それも年に数十日使うだけ。なので、壊れたタイミングでやめる
農家も増えそうです。

 

最近お米が足りなかったのは流通に問題がありそうですが、10年
後には生産出来るお米がほんとに少なくなってくるかもしれません。

 

モナカ談義