お得で満足だったホテル

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先日ネットを見ていたら、むかし妻が友人に連れてってもらった
高級リゾートホテルが、掘り出し物級の特価で泊まれることを見
つけました。しかも、全室オーシャンビュースイート。

 

そこはバブル期に出来た会員制の高級リゾートホテルで、当時の
会員権は数千万したそうです。妻の友人夫妻は、そのホテルの期
間限定会員権を買ったのだとか。場所は沼津から近い淡島で、船
でしか行けない孤島。当時はヘリポートがあり、ヘリで行く
ゴージャスなお客さんもいたみたいです。

 

妻によると建物は豪華で、内装、調度品も素晴らしく、眺めもよく
て、目の前の海の向こうに富士山が見えたそう。当時会員は宿泊
費はもちろん、食事もすべて無料だったそうで、料理はとても美味
しかったと言ってました。

 

その後バブルが弾けて倒産し、中国企業に売却したみたいです。
そのおかげか普通の旅館並みに安くなり、さらにバーゲンで25%
引きで信じられない料金。これは行くしかありません(旅行サイト
や日にちによって料金が変わります)。

 

新幹線の三島駅からシャトルバスの送迎があるそうですが、われ
われは車で行くことに。
淡島に人は住んでいませんが、ホテルと淡島マリンパークという
水族館があり、専用の船で送迎してます(むかしはケーブルカー
でも行けたそうです)。港にはホテル専用の駐車場と豪華な待合室
があり、ホテルの人が出迎えてくれました。

 

ホテルに泊まる人は、マリンパークの入場料三千円も無料だそう
で、それを考えると、この安さで何か落とし穴があるのでは?
そう思ったのは過去のトラウマがあったからです。

 

20年近く前、和歌山県を車回った時、白浜のホテルを予約したの
ですが、そこもやはりバブルの時に建てられた豪華ホテルで、同
じくバブルが弾け、普通よりちょっと高いぐらいのホテルになり
ました。そこの安いプランを妻が見つけたのです。

 

海辺に建つ建物は西洋のお城のようで、中に入るとロビーも素晴
らしかったです。チエックインすると、係の人が部屋まで案内し
てくれましたが、エレベーターを降りると広い廊下にふかふかの
絨毯。天井も高くて左右には木製のどっしりとしたドアが並び、
否が応でも期待が高まります。

 

そこをずーっと通り越し・・・われわれの部屋は?
廊下の突き当たりにスチールドアがあり、スタッフルームかと思
ったら「こちらです」と。えっ!ウソ!
ドアを開けると、部屋は広いけど殺風景。ここはどう考えても元
はリネン室か社員の休憩室だったのでは?窓からは、海ではなく
漁村が見えました。

 

気を取り直し、露天風呂を楽しみに行ってみるとなんと修理中。
極めつけは夕食で、海辺という立地なのに魚は一切出ず、なんと
肉のしゃぶしゃぶ。すべてが最悪でした。
まあ、いまどきそんなことはないと思いますが、YouTubeで見た
魚料理が鮎の塩焼きだったのがちょっと気になります。

 

船は15分間隔で往復しているそうで、ほどなく桟橋に来て着きま
した。船体にはアニメの女の子が描かれていて、なんとかという
アニメとコラボしてアニメの聖地になっているそうです。
それらしき若い人たちもちらほら。

島は目と鼻の先ですが、波があってけっこう揺れました。
最初にマリンパークの桟橋に寄ってからホテルの前の桟橋に。

係の方に案内されてホテルに入ると、豪華な造りにビックリ。
これがウワサのバブル建築。

チェックインして、前記のような一抹の不安を抱えながら部屋へ。
取り敢えずドアは他の部屋と一緒でした。ドアを開けると、広い
リビングがあり、ベッドルームもあります。そして、ベランダか
らは海の向こうに富士山が(富士山の頭だけ見えました)。

内風呂はありがちな窓のないユニットバスではなく、温泉では
ないものの、大きな窓のちゃんとした浴槽。晴れていれば富士山
が見えたでしょう。

 

大浴場へ行ってみると、誰もいなくて貸し切り状態。露天風呂は
波打ち際にあり、ここも目の前に富士山が。雲に囲まれ先っぽだ
け見えました。立ち上がって見てると、目の前を漁船が通って。
油断できません。妻は露天風呂には入らなかったそうです(以前、
露天風呂の目前に自衛艦が現れ、見られたと騒いでました)。

波の音を聴きながら温泉につかり、富士山(らしき所)を眺める。
最高の癒しでした。

 

湯上りにラウンジへ行くと、ここも大きな窓で海が広がってい
ます。コーヒーやジュースの他、赤と白のワインが飲み放題。
ワイン好きには至福の時でしょう。

ここまでは大満足で、いよいよ心配していた夕飯です。
食事は事前に和食かフレンチが選べますが、無難な和食にしまし
た。御食事所からは富士山は見えませんが、夕焼けの海がきれい
でした。

驚いたのは若い外人の女性2人。ラウンジのワインをグラスに入
れ、食事処に持ち込んでいました。係の人は黙認していましたが、
日本人ならまずやらないでしょうね。

 

料理は一品づつ運ばれ、心配をよそに、お刺身もお肉も美味しか
ったです。まさかと思った鮎が出ましたが、四万十川の鮎だそう
で、ふっくらとジューシーで美味しかったです。

夜の露天風呂もなかなか。でも、薄暗い洗い場をカニが歩き回っ
ていてビックリ。一歩間違えば茹でガニになります。

 

朝食はビュッフェスタイルで、なんと朝シャン(シャンパン)付き。
最近、アルコール飲み放題のホテルも増えましたが、飲めない人
にはメリットがありません。

チェックアウトしてから荷物を預け、せっかくなのでマリンパークへ。
歩いて10分ぐらいの距離です。元々はマリンパークの方が先に出
来たみたいですが、経営不振で一度閉鎖になったそう。その後経
営権が譲渡され、数か月後に再開されたそうですが、イルカが芸
を忘れてしまい再教育が大変だったとか。

 

お客さんは家族連れとお兄さんたちがちらほらで、ちょっと寂し
い感じです。でも、水族館は小さいながらそれなりに見ごたえが
あり、アシカショーもイルカショーもこじんまりとしてましたが、
若い飼育員が元気にがんばっていて応援してあげたくなりました。

カエル館もありましたが、ご不在が多かったようです。

昼過ぎの船で帰りましたが、料金は別としてもかなり満足度の高
いホテル。今度は孫たちを連れてってあげたくなりました。

う〇こミュージアム