がんばれ 福島

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毎年恒例の早めの忘年会ですが、今年は郡山に住む友人に幹事をしてもらい、 福島県に微力ながら貢献しようということに。 他にメンバーは、札幌1人、長野2人、神奈川1人、東京1人と各県から集まりま す。むかしはどこに行くのも車でしたが、全員還暦を過ぎるとさすがに身体がき つくなりました。 そこで、新幹線とレンタカーにすることに。幸い「駅ねっと」で調べたら、行きは2 割5分引き、帰りは3割引きのチケットがとれました。これは大きい。レンタカー 代ぐらいは浮きます。 いつも心配なのが飛行機で来る札幌のA君のこと。予約した列車に乗れるかど うかは、彼の到着次第です。過去2回大幅に飛行機が遅れ、ドタバタしたことが ありました。 今回は時間通りに到着。無事に列車に乗れました。 集合は東北新幹線の新白河駅。レンタカーを借り、幹事の車と2台で出発しまし た。レンタカーはマツダのデミオしかなく、幹事の車と性能が桁違いなので、つい ていくのが大変でした。 201111131332000%20demio.jpg 磐越自動車道に入り、最初に行ったのは、会津地方にある勝常寺。畠の中をひ たすら走り、小さな村の外れにひっそりと建ってました。まわりに人気はなく、な んか裏淋しい感じです。しかし、このお寺が凄いのです。看板には、寺が開かれ たのは807年で、1300年に建て替えられた現在の建物は重要文化財とのこと。 でも、凄いのはそれだけではありません。 DSCF0800%20%20%20%20%E5%8E%9F%E3%80%80%E5%AF%BA.jpg お寺の管理人を呼んできて、宝物殿の中を見せてもらうと、全長2メーター程の 仏像が6体台の上に無造作に並んでます。これが全部800年ごろのもので、す べてが国宝や重要文化財。それがガラスケースもなく、触れるぐらい近くで見れ るのです。なんともおおらか。一体は国立博物館に預けてあるとのことでした。 宝物殿 201111121454001%20%E8%94%B5.jpg 本堂の中には、ご本尊の薬師如来像があり、これも国宝とのこと。他にも、大き な12神将があり、うちの5倍ぐらいはありました。説明してくれた管理人さんが 何も言わないので、お灯明料として千円を供えてきましたが、出口に小さく「一 人五百円いただきます」と書いてありました。東北人はなんて慎ましいのでしょう。 戻って追加分を置いて帰りました。 こんな田舎の人気もないところに、国宝級の物がごろごろあるのが驚きでした。 詳しくはこちら → 勝常寺 次に行ったのが、喜多方市にある新宮熊野神社の長床(ながとこ)。なぜ長床 かというと、長さが27mもあるかやぶき屋根の拝殿があるからで、これも重要 文化財だそうです。 入り口の鳥居 201111121527000%20%20%20%E9%B3%A5%E5%B1%85%E3%80%80%EF%BC%91.jpg 長床 DSCF0810%20%20%E5%8E%9F%E3%80%80%E9%95%B7%E3%81%84%E5%BA%8A.jpg これが本殿。3つ並ぶ神殿も珍しいとか。 201111121540000%20%20%20%E7%A5%9E%E7%A4%BE%E3%80%80.jpg やはりここにも宝物殿があって、重要文化財がごろごろ。会津地方を舐めては いけません。ここは日本の隠れた宝庫です。 ちなみに、勝常寺も新宮熊野神社も、私の旅行コレクションDVDでは見たこと がなく、全然知りませんでした。 詳しくはこちら → 新宮熊野神社 喜多方市といえば思い出があります。20年ほど前、このメンバーで喜多方 ラーメンを食べに来たことがありました。当時凄いブームで、みんな同じ情報誌 を持って街のラーメン店探し。我々も地図を見ながら人気店に行って見ました。 店の前には長蛇の列。それも、DLのスペースマウンテンのように、店の中まで トグロを巻くようにならんでます。でも、ラーメンの味はふつうでした。驚いたのは、 隣でトンカツを食べてる人がいたこと。しかも、あんなに並んでいるのに、壁には 「出前してます」の文字が。極めつけは、廊下に積んであった麺の箱に、喜多方 でない住所が書いてあったことです。あのお店はまだあるのかなぁ。 ここで、長野から来た友人のミスが発覚。帰りの電車の時間を3時と決めたの に、13時と勘違いして切符を買ってしまったのです。そんなに早い時間だと、 明日どこも観光出来ません。そこで、回り道してJRの駅により、切符を替えて もらいました。みんな還暦を過ぎると記憶があやふやになって・・・ 遠回りをしたので、旅館に着くころはもう暗くなってました。今夜の宿の社長と 幹事が知り合いで、部屋をランクアップしてくれた上、食事中飲み放題。さら に飲み放題のカラオケをサービスという大盤振る舞い。 大きな旅館ですが、紅葉の時期だからか団体がいくつもあって満室だそう。 お客さんが増えてよかったです。 渓谷沿いの崖に建物があり、三段になった露天風呂からは渓谷が望めます。 お風呂をあがると、おじいさんが自分の下着がないと大騒ぎ。係りの人が来て 探し回ってましたが、下着は自分の目の前にありました。係員も呆れ顔。する と今度は、タオルがないと騒いでます。すかさず係りの人が、「ご自分の腰に 巻かれてますよ!」。もうちょっと歳をとると、ああいうふうになるのかなぁ。 翌朝の露天風呂からの眺め。お客さんの多い旅館のお風呂で写真を撮る のは命がけです。 201111130720000%20%20%E9%9C%B2%E5%A4%A9%EF%BC%92.jpg 三段になった露天風呂も珍しいです。 201111130737001%20%E9%9C%B2%E5%A4%A9%EF%BC%95.jpg 二次会は、カラオケルームの個室が用意され、延々と酒を飲みながら、青春時 代の歌をうたって懐かしみました。ふと部屋の外を見ると、他のお客さんがコン パニオンと盛り上がってうたってます。ちょっと羨ましかったけど、我々は真面目 な薬剤師(の酔っ払い)。最後は「上を向いて歩こう」を熱唱して終わりました。 この日のお酒は、5人でビール15本、お銚子15本、冷酒1合半、焼酎1合なり。 翌日出発のとき、世話をしてくれた若い仲居さんがに見送りに来てました。食 事の時に「心付け」を渡したのですが、そのお礼にとお土産のあんころ餅をくれ ました。若いのに、この気遣いが嬉しいです。 翌日は、大内宿と塔のへつりに行きました。 大内宿は前から一度行きたかった所で、昔の街道沿いの宿場がそのまま残っ ている所。名物に、一本のネギを箸代わりに食べるソバがあります。私の中で は、このソバを食べるのが今回の旅行の目玉でした。 ところが地元に詳しい幹事が、日曜は混むからと、結局朝イチで行くことに。 10時に着いたら、彼の言うとおり、駐車場はほぼ満車でした。村に入ると、すで に人でいっぱい。両側にカヤブキ屋根の昔のままの民家が並んでます。昔と違 うのは、そのすべてがお土産屋さんと食堂になってること。まあ、映画のセット じゃないんだから、すべては生活のためです。 日本酒の試飲をしていましたが、みんなの口から出た言葉は「もういらない」。 40年近い付き合いで、初めてそんな言葉を聞きました。もう年なのかなぁ。 201111130946000%20%E6%9D%91%EF%BC%92.jpg 高台から見た眺め 201111131004001%20%E7%9C%BA%E3%82%81%EF%BC%92.jpg 時間が早くみんな食欲もない。ソバは諦め帰ろうとすると、一口サイズのソバが あることを発見。ちゃんとネギも一本付いてます。そこで人数分頼んで食べまし た。ネギがちょっと辛かったけど、コシのある美味しいソバでした。 201111131039001%20%20%E3%81%AD%E3%81%8E%E3%81%9D%E3%81%B0.jpg 我々が帰るころは、ここに来る他県の車で渋滞。地元の人じゃなければわかり ません。 次に行ったのが、搭のへつり。ここは 川が侵食と風化でできた奇跡の景勝地 だそうで、数年前に家内と一度来ています。 201111131126000%20%20%E5%A1%94%EF%BC%93.jpg 201111131127000%20%20%E5%A1%94%EF%BC%95.jpg 詳しくはこちら → 大内宿・塔のへつり おみやげ店でおもしろい物を発見。 鉄砲の形をした傘です。買おうかどうか悩んでいたら、友人が「そんな物買った ら奥さんに怒られるよ」と言いました。でも、うちの家内ならきっと、なんで買っ て来なかったの!と言うでしょう。なんせ、友達と九州に旅行に行って、私のお 土産にブリキの戦車を買ってきた感性です。でも荷物になるから止めました。 これを持って飛行機に乗れるのか?札幌から来た友人に試してもらいたかった。 201111131114000%20%E3%81%8B%E3%81%95.jpg 残る観光地はあと一つ。順調に来すぎてかなり時間が余りそうです。これなら 切符を替える必要なかったと大笑い。最後に、阿武隈川の上流にかかる雪割 橋へ行きました。高さが50メートル以上あり、紅葉の名所だそうですが、、今 年の紅葉はどこもはイマイチ。 橋の上からの眺め。実は自殺の名所だそうです。 201111131247000%20%20%E9%9B%AA%E8%A6%8B.jpg 201111131259001%20%20%E9%9B%AA%E8%A6%8B%EF%BC%93.jpg 詳しくはこちら → 雪割橋 最後に、駅のそばのレストランで、お昼を食べながら時間調整しました。 来年も全員元気で会えますように。 ]]>

記念日(短編)