スキーは、20年近く奥志賀の同じホテルに行っていますが、たまには違う場 所に行きたいと、昨年は浮気して妙高高原にしました。でも、やっぱりいつも のホテルがいいということになり、また奥志賀に行くことに。でも、このホテル を予約するには、長野の友人の涙ぐましい努力のお陰なのです。その理由は 去年のブログで 2012-02-04 このホテルは、オーストリアのホテルを模したもので、洒落た洋室が人気で すが、今回は5人と人数が多いため、初めて和室にしてみました。部屋は10 畳と8畳の小綺麗な部屋。昨年の妙高の和室は、雪で窓が塞がってました が、ここはライトアップされた外がよく見えます。なにより嬉しいのは、全体的 に床暖房されていて、畳も洗面所も暖かい。福井の寒い旅館とは大違いです。 金曜日についたのは3人。あとの2人は明日来ます。到着が遅かったので、 夕飯は東京駅で買ってきた駅弁。テレビをつけて天気予報を見ると、北日本 は最悪の天気だそうです。新潟県に近い奥志賀も、週末は相当影響を受け そう。去年の悪夢の再来です。 翌日、天気は予報通りの大雪。外は相当寒そうです。でも老人スキヤーは めげません。ホカロンを背中と右の太ももとお尻の三ヵ所に貼り、スキー靴の にも中敷タイプを入れて万全の体勢。太ももに貼ったのは、動脈を温めれば 体温が下がらない(かも)と思い、お尻に貼ったのは、リフトに座ったとき冷く ないため。さらに新兵器として、家内にネックウォーマーとシャツを縫い付け、 合体してもらいました。これで吹雪も大丈夫・・・でも大きな欠陥がありました。 コンビニ強盗ではありません 奥志賀の最大の欠点は、チケット売り場が超不便な所にあること。ゲレンデ の下にある、レストハウスの1階(ゲレンデの入口は2階)にあるのです。 スキー靴を履いてそこまで行くのは大変なので、いつもジャンケンで買いに 行く人を決めてました。 ところが今回、フロントで宿泊者割引で買えるとのこと。 やっとそうなりました か! これで買いに行かなくて済む・・・と喜んだら、フロントでチケット代を払っ て渡されたのは引換券。 なんのことはない、結局チケットはいつもの所に取 りに行くのか。ということで、やっぱり今年もジャンケン。負けた友人が行くこ となりました。 外に出ると冷たい風にさらされ、急激に体温を奪われます。深い新雪の中を 300m先のリフト乗場に歩いて行くだけでもうクタクタ。チケットを取りに行った 友人はもっと大変です。ところが、リフト乗場に着いたら、そこに新しくチケット 売場ができてました。 いやー、友人には申し訳ないやら、可笑しいやら。 と笑っていたら、ストックを持ってないのに気づきました。玄関に忘れてきたの です。仕方なく、またホテルまで取りに帰ることに。スキーヤーとして情けない。 でも、若いころ、スキー板を忘れてゲレンデにきた友人よりはましですが・・・ (その彼は、スキーウエアーを家に忘れて来たこともありました)。 リフトで山頂に上がると、とにかく寒い。しかも、視界が悪い上に、新雪で滑り にくい。それでも、尾根伝いに隣接されてるゲレンデへいきました。土曜日だ というのに、滑ってる人はまばらです。家内が作った新兵器は、付着した雪が 凍り付き、氷の板のようにコッチコチ。 午前10時の天気とは思えないでしょう 滑り出して二時間。まだ10時代というのに疲れはて、過去最高記録の昼食 にしました。みんなが頼んだのはカレー。テレビによると、スキー場で一番食 べられてるのはカレーだそうで、冷えた身体がスパイスを欲するのだとか。実 験によれば、同じレトルトカレーでも、スキー場で食べさせたほうが、みんな 美味しく感じたそうで、中にはシェフが作ったと思った人もいたとか。我々が 食べたカレーも美味しかったけど、これは絶対レトルト! ここで、新兵器の欠陥が露呈。凍ったネックウォーマーが暖房の熱さで溶け だしましたが、取り外せないので首周りがビショビショ。次回は、取り外し式 に改良しないと・・・ 食事後、生気を取り戻して、さらに奥のスキー場へ。気温は益々下がってき ました。そこでしばらく滑り、ホテルへ戻る途中、友人の1人がはぐれました。 ゲレンデの下でいくら待っても降りてきません。動かないとますます寒い。 仕方なく手袋を外して電話をしたら、指の感覚がなくなりました。凍傷って、こ んな感じ?やむなく5本の指を口に突っ込んで温め、やっと感覚が戻りました。 ようやく連絡のついた友人は、ゴーグルが曇って滑れず、レストハウスの中 にいるとのこと。まったく極寒の地で人を待たせ、こっちは凍傷になる寸前だ ったというのに(ちょっと大げさ)。ゴーグルなんて外して滑ればいいのに、と 思いましたが、翌日自分も同じ目に合うとは・・・ 夕方、4時前にはホテルに帰還。気温はマイナス14度とのことで、頂上では もっと寒かったのでしょう。部屋に戻り、さっそくお風呂へ。サウナで、凍てつ いた手足を温め、吹雪を眺めながら入浴。これが至福のときです。 風呂からあがると、ホカロンの代わりに今度は身体中にシップを貼りました。 湯船から見える雪景色 夕飯後のコーヒーは、窓際を予約したラウンジで。窓の外は見たこともないよ うな荒れ狂った大吹雪です。明日は滑れるでしょうか・・・ 部屋に帰っても、さらに宴会は続きます。男が5人揃えばイビキも相当なもの。 寝そびれたら大変です。薬を飲んで、とっとと先に寝ました。 翌朝は、目覚めスッキリ。私のイビキが一番うるさかったそうです。外は相変 わらずの雪。滑らない友人が、こんな天気に滑るなんて物好きだと。いやいや、 福島からわざわざ飲みに来た君も相当物好きです。夕べ来た長野の友人も スキーを棄権。まったく何しに来たんだか。 この段差が夕べから積もった雪。40センチはありますね。 でも、シンシンと冷えるリフトに乗って山頂に向かっていると、部屋に残った彼 らの方が正解かも。山頂について、隣のゲレンデへ行こうと思ったら、通行止め の立て札。きのう、私を凍傷にしかけた友人が、「ブログ用に写真撮ったら?」 と言うので、その気になってゴーグルを外してパチリ。それが運の尽きで、あっ という間にゴーグルの中の水分が凍り、見えなくなってしまいました。またしても・・・ つまらない看板ですが、せっかくなのでアップします たしかに、ゴーグル無しで吹雪の中を滑るには、メガネをかけていても目が痛 い。こんなときに転んだら大変です。われわれの合言葉は「骨折したら寝たき り老人」。それが危うく現実になりかけました。狭い林間コースを降りてくとき、 カーブで雪に隠れた根っ子に板が引っかかりました。瞬間、逆モーグル状態 で前に一回転。一番危険な転び方です。胸を強く打ったらしく、しばらく呼吸が できません。一瞬、さっきの言葉が脳裏をよぎりました。 なんとか立ち上がって胸を触ってみると、痛みはあるものの、どこも骨は折れ ていない様子。厚い脂肪も役にたったかもしれません。われながら丈夫です が、ヒビぐらいは入ったかも。それでも止めずに、一人で緩やかな斜面の雅子 様ゲレンデで滑りました。そのころ雲が切れ、やっと日がさしてきました。 これが今どき珍しい低速リフト。上に着くまでに風邪引きそうです。 ホテルに戻ると、結局私が一番遅くまで滑ってました。みんな根性がない! チェックアウトのとき、フロントの人が「またお待ちしております」と言うので、 「予約が取れたらまた来ます」と返しました。 空は快晴になってきて、午前中の天気がウソのよう。帰る日に晴れるという 最悪のパターン。来年こそは天気になりますように・・・って、まだまだやる気 満々です。 ]]>