ある会長の思い出

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それは25年ほど前、業界の有志15人ほど で中国に視察に行った時のことでした。 その時の団長は、現在一流企業の当時の 会長でした。 まだ中国に自由に渡航ができない時で、市 内も勝手には観光できず、かなり厳しい規制 がありました。 それでも、生薬(漢方薬の原料)の有力な輸 出先と思われていたせいか、どこに行っても 盛大な歓迎を受けました。 中国側の歓迎セレモニーの時のこと、政府の 高官が中国語で長い話を始めました。 ふと会長を見ると、80歳のご高齢の上に旅 の疲れもあってか、目をつむって居眠りをされ ているような・・・ 当時中国といえば、えたいの知れない国、怖 い国というイメージがあり、その高官を怒らせ たらどうなるのかと、我々団員はヒヤヒヤして いました。 しかし、その高官の話が終わると会長はパッ と目を開き「大変すばらしいお話でした」とよど みなく話しを始められ、みんなホッとするやら 驚くやら。 また、その会長は大変お酒も強く、アルコール 度数53というマオタイ酒(コップに注ぐと揮発 する液体が壁面を登ってきます!)をクイクイ 飲んでいらっしゃいました。 いまはもう故人ですが、当時の中堅企業を大 企業に育て上げられた会長は、やはりただも のではない豪快な方でした。 ]]>

音痴な友人②