私は旅番組が好きで、ほとんどの番組を録画し、地 区ごとに別けてDVDに保存しています。 その膨大なライブラリーを見直すと、その中に今回の 旅館もありました。大正時代の建物で、天皇が皇太 子の時に訪れたこともあるそうです。 木造の古い建物で大変おもむきがありますが、12 月の箱根じゃちょっと寒そう・・・ 箱根は手軽なドライブコースなので、もう何十回も行 きましたが、宇津家のドライブ三か条「歩かず、登らず、 長居せず」のためほとんど観光をせず、いつも早朝に 出かけ昼には家に帰っています。 今回は泊まりということもあってゆっくり探索をし、夕 方に旅館に着きました。 見ると、ほんと~に古い旅館。 数寄屋造りの純和風建築で、大正初期に商家の 別邸として建てられたのを東京から移築したそうで、 部屋は7つしかないのだとか。 すでに寒くなってきた長い廊下を歩き、部屋へ案内 されました。 床の間つきの和室の障子を開けると、今はめずらし い回り廊下がグルリと部屋を囲んでいます。当然な がら、ガラス戸はサッシではありません。 うちの実家の離れも明治時代の創りで、造りが似て います。 次の間が寝室ということで、ふすまを開けると雪見 障子とコタツがあってなかなかいい感じ・・・ですが、 ガラス戸が無い!夜は雨戸を閉めるとのことです が、一抹の不安。 本館には露天風呂が無く、新館にあるそうですが、 遠いので車で行かなくてはならないとのこと。 送迎してくれるのかと思いきや、「私道ですから浴 衣と草履で運転しても大丈夫です」と機先を制せら れ、すごすごと浴衣に着替えました。 部屋を出ようとすると、部屋の鍵が見つかりません。 扉を見ると、鍵自体が無い! こんな旅館は初めてでしたが、着物に草履で運転 したのも初めてでした。 最近温泉ブームでどんどん新しい施設ができます が、無色透明、無味無臭が多く、しかもほとんどが 循環式なので銭湯に入った気分。でも、ここは白濁 したお湯の掛け流しで、久しぶりに温泉らしい温泉 に入りました。 しかし、せっかく温まった身体も、部屋に帰ったころ には冷え切ってしまいました。 食事は部屋食で、きれいな器と美味しい料理で満 足しました。また、仲居さんの感じもとてもよかった です。 最近は、部屋に露天風呂の付いた斬新なデザイン の旅館が増えて人気のようですが、ソフトの面を 老舗と比べると、やっぱり物足りなさがあります。 夕食後に本館のお風呂に行きました。 こじんまりしたお風呂で、ここも白濁した掛け流し。 でも、床も湯船も石造りで、おまけに換気のために 天井の窓が開いていたので寒かったです。 夜も更けてくると、暖房はフルに動いているのに 部屋の気温がどんどん下がってきました。 仲居さんが、冬は暖房しても22度以上にならない と言っていましたが、我々は実家で慣れていると 気にしていませんでした。が・・・ パソコンでブログを書いていましたが、だんだん寒 さに耐えられず、早々に布団に入りました。 暖房をつけっぱしにしましたが、布団に入っても温 まりません。そこで、二人の布団の間にコタツを置 き、足を入れて寝ることにしました。まるで学生時 代に行ったスキー場の民宿のようです。 何とかそれで温まりましたが、問題はトイレ。 寒い廊下にあるので、夜中に行くのは決死の思い でした。 夜は寒くて大変な思いをしましたが、ガラス戸を安 易にサッシに変えたりせず、昔のままの姿を残そ うという心意気には感服です。それと、感じのよい 仲居さんのおかげで満足し、また行きたいと思い ました。でも今度は暖かいときに。 旅館を出てからまた観光し、ゆっくり昼食を食べて 帰路に着きました。 「今回の旅行は80点かな」と話をしていたら、小 田原の手前で旅館にパソコンを忘れたことに気づ き、あわててUターン。最後に減点になりました。 夕方になって、ようやく旅館に着きました。 見ると、ほんと~に古い旅館。 数寄屋造りの純和風建築で、商家の別邸として 建てられたのを、昭和の初めに東京から移築し、 部屋は7つしかないのだとか。 すでに寒くなってきた長い廊下を歩き、部屋へ案 内されました。 床の間つきの和室の障子を開けると、今はめず らしい回り廊下がグルリと部屋を囲んでいます。 次の間を開けると、雪見障子とコタツがあってな かなかいい感じ。が・・・ガラス戸が無い! 夜は雨戸を閉めるとのことですが、一抹の不安。 露天風呂が新館にあるが、遠いので車で行って くれと言われ、生まれて初めて着物に草履で運 転しました(私道なので問題なし)。 白濁したお湯は掛け流しで、久しぶりに温泉らし い温泉に入りました。 しかし、せっかく温まった身体も、部屋に着くころ には冷え切っていました。 ]]>