前日の夕方、突然息子が「読経の前に社長が挨拶すべきだ」と言い出 しました。もちろん私も一言ぐらいは挨拶するつもりでしたが、薬師堂の 歴史を入れろとか、今回の祭りの主旨を語れだとか、挙句の果てに、 書いたのを読んだら気持ちが伝わらないだのと言いだして・・・。テレビ やみんなの前でしゃべるこっちの身にもなれと言いたくなります。 一気に憂うつな気分になりました。 当日も朝から猛暑。8時に集合して準備をしますが、もう汗が噴出してき ます。受付の準備をし、きのう詰め合わせたお土産を用意。クーラーボッ クスにペットボトルと氷を入れてスタンバイ。 前日、朝日新聞の栃木版に大きく告知が出たので、一般の方からも問 い合わせがありました。そこで、薬師堂と史料館の見学をセッティング することに。 開催は10時からですが、受付は9時から。 一度は来れないといってた町長が急遽参加すると連絡があり、みんな のテンションも上がってます。でも、どのくらい人がくるのか ? マスコミ はほんとに来るのか ? ふたを開けてみないとわかりません。 住職がおみえになり、工場内の応接でわたしがお相手をしましたが、現 場の様子が気になって気もそぞろ。時間前に家内が来て、住職を先頭 に薬師堂に向かいます。途中で入った情報では、お客さんはけっこう見 えていて、テレビも新聞も来ているとのこと。まずはほっと一安心。 薬師堂の境内に入ると、一斉に視線が集まります。衆人の前で主役に なれるのは、自分の結婚式と親の葬式ぐらいなものですが・・・ ざっと見渡すと4~50人のお客様はいるようです。町長や町の観光課 の人、当社とタイアップしている町営温泉施設「元気アップむら」の社長、 工場のOBもみえてました。 地元のみなさん暑いところありがとうございます。 町長と挨拶をかわし、少し取材を受け、いよいよ挨拶の時が来ました。 テレビカメラの砲列が向けられ(・・いや、1台でした)、新聞記者のカメラ のシャッター音が一斉に(・・これも1台)響きわたります。原稿を何回も書 き直しているうちに言うことも覚え、なんとかカンペなしで挨拶ができまし た。自分ではそんなにあがらなかったつもりでしたが、あとで家内に聞く と、ド緊張していたそうです。 私のド緊張の写真はカット そのあと町長にご挨拶をしていただきました。「宇津救命丸は地元の宝。 これから町も協力してこの祭りを盛り上げたい」とうれしいお言葉をいた だきました。 町長は公人だから・・・ その後読経が始まりましたが、社員はみな係りをしているので、お堂に 上がったのは家内と二人だけ。お客さんに暑い中40分もお経を聞いて いただくのは申し訳ないので、順次史料館などの見学に行っていただき ました。 猛暑にもかかわらず、お堂は高床式なので涼しい風が。でも、汗っかき の住職は汗がダラダラ。お経は毎年早朝にお願いしているのですが、 今年はお客さんが来るのでこの時間に。ご高齢なのに申し訳ないです。 毎年40分のお経に耐えるのが大変ですが、今回は緊張して意外と早く 終わった感じです。11時にはすべての行事が終わりましたが、次々に 見学者が訪れ、午後まで案内に終われました。 薬師堂にお参りしてくださる方々 午後、祭りのあとの寂しさに1人で境内にいたら、浴衣を着て「祭」と書い たうちわを持ったおじさんが来ました。誰もいないのを見て「なんだ、もう 終わっちまったんかー」と残念そうに帰っていきました。楽しみにしていた 人もいたんだなと、ちょっと感動です。 今回、人もマスコミも来ていただき、上出来だったと思います。地元の評 判もよかったようです。ただ、お祭りといっても読経だけなので、今後も地 元の方たちに楽しんでいただける祭りにするには、いろいろ課題も残りま す。 その日の夕方、栃木テレビのニュースで流れたそうです。私は東京に帰 って見てないのですが、見た人によると、私の挨拶の場面はあったそう ですが音声はなく、息子のインタビューはちゃんと音声ありだったそうで す。あんなに苦労したのに・・・ 翌日、よっぽど事件がなかったのか、下野新聞のトップに大きな記事と カラーで写真が載りました(隣りは案愚楽牧場会社更生法申請の記事)。 ほんとに写るとは思わなかったので、もっとちゃんとした服を着ればよか ったと夫婦で後悔しきりです。 なお、家内の強い要望により、家内の出ている写真、新聞はすべて カットしました。 ]]>