旅館のチェックアウトは11時ですが、散策に行ける場所もなく、ほとんどの人が 9時半の船で帰るようです。なので、座れない人がいるほどの満席。 高齢者が多く、船内はまるで老人会の旅行のようです。 下流に向かう景色は、来たときとまた違った趣きがあります。紅葉には早かっ たと残念がってたら、ここら辺はこれ以上紅葉しないんだとか。よかった。 むかしはこんな船で行ってたんですね。 ダムで終点です。 なんだかんだと言いましたが、景色と雰囲気はよかったです。 ダムができて村は沈んだけど、そのおかげでこの温泉旅館が有名になったわ けですから、何がどう転ぶかわかりません。 船着場で船を降り、駐車場に行くとレンタカーは無事。 きのうパスした瑞泉寺に行きました。離れた駐車場に車を停め、街の中を歩 いてお寺の方へ。きのうは気付かなかったのですが、道の両側にあるお店は ほとんどが彫り物屋さん。しかも、全部古い木造建築です。各お店の店頭で、 職人さんが工芸品を作ってました。 珍しく参道にはお土産屋さんが一軒もなく、シックで上品な街でした。 電話ボックスも木彫りです 表札も木彫り 気が付くと、意外に時間を喰いました。 結局時間の関係でまたお寺の参拝は パス。 まっ、お寺はみんな同じようなもの。 これ以上入ると有料です。とりあえず写真だけ撮りました。 昼食は七尾で牡蠣料理を予約してます。七尾に行くのに、カーナビの指示通り、 半島を横断し西側に出て能登有料道路に乗りました。すると、有名な浜辺を走 る千里浜のハイウェイの看板がありました。時間は押してましたが、天気もよく、 せっかくなので高速を降りて海沿いの浜を走ることに。塩分は車の大敵ですが、 レンタカーなら・・・まっ、いいか。 今は車の塗装もよくなりましたが、昔、友人が車で浜辺を走り、洗車しなかっ たために、車が錆びてしまったことがありました。 七尾に着くと、牡蠣専門店の看板が目に付きます。 ふつうカキは英語の語尾にerの付く月からだと言いますが、ほんとは11月下旬 からが旬なようです。我々が行ったのは10月中旬だったので、空いてる専門店 は少なく、やっとネットで見つけ予約しました。 店に入るとすでにお客さんがいっばい入ってて、かなり繁盛店の様子。予約して いてよかった。机の上にいろりがあります。焼きガキがここら辺の名物。私は、 焼き牡蠣・牡蠣フライと牡蠣ご飯を頼み、家内は同じメニューで牡蠣の釜飯を頼 みました。すると、バケツ一杯の牡蠣がきました。まだ時期が早いのか、ちょっ と小ぶり。その分、数が沢山ありました。やっぱり焼き牡蠣は最高。牡蠣フライ もふわふわでジューシーでした。 生牡蠣がなかったので、お店の人にまだ早いのかと聞いたら、最近地元の 保健所がうるさく、生では出せないのだそう。東京にはあるのに、変な話です。 次の目的地は、半島の反対側にある曾々木海岸。ここには、海に直接流れ落 ちる珍しい「垂水(たるみ)の滝」があります。我々のスケジュールはタイトなの で、いつもカーナビの到着時間と鬼ごっこです。 曾々木海岸に着きましたが、滝の場所がわからない。歩いてる人に訪ねると、 「あなたの後ろですよ」と。振り向くと、なんとすぐ後ろにありました。まっ、テレビ で見たよりも迫力はなかったですが。 旅館のある輪島に向かう途中に、珍しい塩の駅がありました。観光のためかは 知りませんが、外に塩田があってここで塩を作っているようです。最近は、「〇〇 の塩」とかいっても、産地がメキシコなんていうのがありますからね。お土産に 食卓塩を買いました。 珍しい塩田もありました。 さらにその先には、国指定名勝の千枚田がありました。海沿いの段々畑(水田) ですが、小泉元首相がこの地を訪れ、「絶景だよ、絶景」と褒め称え、一躍有名 になったそうです。稲刈り後だったので、ちょっと寂しい景色でした。 きょうの宿は海沿いにあり、眺望もまずまず(残念ながら目の前に電柱と電線が)。 荒れた日本海を眺めながら入るお風呂は格別。これで雪でも降ってたら最高な んですが。 料理も、やっと北陸に来たなという感じでした。でも、北陸の味覚はやっぱり 冬ですかね。 別注文でのどぐろを頼みました。数少ない好きな焼き魚ですが、かなり小ぶり で脂がのってなく、味はちょっと期待はずれでした。でも2000円は良心的? 夕飯後、売店をのぞいていたら、食事のときに出た輪島塗りの器と同じものを売 ってました。価格は4万円。高い!・・・と思ったらゼロを一つ見落としてて、なんと 40万円 !! そんな高級旅館じゃないんですが・・・ 夜、御陣乗(ごじんじょ)太鼓の実演が町であり、旅館の車で送り迎えしてくれる というので行くことに。御陣乗太鼓の説明はこちら → 御陣乗太鼓 会場は、廃線になった駅の二階。50人程の観光客が集まりました。気味の悪 いお面をかぶった若者(たぶん)が、耳をつんざくような音で太鼓を叩き、踊り狂 う姿はまさに鬼のようです。それは15分も続きました。10月末まで町の有志が やったようですが、観光のためとはいえ大変です。 翌日は雨で、輪島の朝市もいまいち。何も買わずに終わりました。まあ、天気 も2勝1敗なら上等ですが。 交番もユニークです こんな所に「永井 豪」記念館が。いまの若い人は知らないかな。 食べたくないソフトのベスト3にランクイン 近くの輪島塗りの工芸館によりましたが、どれもびっくりするほど高価。でもせっ かくなんで、記念に輪島塗りの夫婦箸を買いました。 能登半島には、木造の家が沢山あります。しかも昔の家だけではありません。 聞くと、木材の能登スギが豊富なことと、塩害対策だとのこと。 再び能登自動車道に乗って金沢へ。天気がだんだん晴れてきましたが、反対に 家内のおなかの調子が悪くなってきました。きのうの牡蠣の食べ過ぎか・・・ 昼食は、金沢でお寿司を食べる予定で、テレビで見たお寿司屋さんのリストを 作ってきたのですが、ちょっと無理そう。そこで、リストの最下位にあった回転寿 司にすることに。好きなものを選べれるし、お寿司以外にも何かあるでしょ 行ったのは、地元で有名らしいチェーンの「まいもん寿司」。ちょっと時間をずらし て行ったのに、30分待ちでした。その間に家内のおなかの薬を買いに。 回転寿司とはいえ、さすが北陸。ネタは新鮮で、すべてがおいしい。特に、珍し いハタハタの握りは、脂がのってておいしかったです。ここが金沢の回転寿司 人気第3位だそうですから、1位はどんなにおいしいのか。 地魚のにぎりセット 金沢市内の観光予定は、、武家屋敷街と東茶屋街。武家屋敷街には、離れた 駐車場に停めて歩いて行きました。特に野村家の武家屋敷は有名なようで、 中の見学ができます。中は広くはないですが、以前行った、知覧や角館の武家 屋敷とは格が違う気がしました(石高にもよるでしょうが)。 屋敷街には同じ塀がずーっと続き、町が保存に力を入れてるのがわかります。 家の境界を見分けるのは、土台の高さだそうで、高いほど位が高いとか。 びっくりするほど道が狭いのに、車がどんどん入ってきます。 金沢で驚いたのは、運転する人の気が短いこと。ちょっと停まっていると[ブー!] 進路を変えようとすると[ブー!]。こんなに気を使って運転したのは京都以来 です(たまたまかもしれませんが)。 最後に、東茶屋街を観にいきました。「ここは芸者さんの踊りを見せるところ」と 説明している人がいましたが、昔は遊郭だったことも忘れてはいけません。 車に乗って、あとは空港に帰るだけ。そこでふと考えました。レンタカーの返却時 は満タン返しが条件ですが、指定の空港のガソリンスタンドは非常に高い。広島 空港のスタンドなんて、市内より20円も高かったことがあります。まあ、わずかな 違いですが気は心。そこで市内で満タンにして、減った分だけ入れようということ に。我ながらいいアイデア・・・と思ったのですが、アクセラが異常に燃費がいいこ とを忘れてました。空港で満タンにしたら、3Lも入らずすっごく嫌な顔をされました。 と、最後にオチがついたところで、われわれの旅行は無事に終わりました。 ]]>