まな娘 リリ 危機連発

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昨年、雄犬のモルが死んでから9ヶ月がたち、一人、いや、一匹になった娘の リリ( 推定年齢 私と同じ歳 )は家族の寵愛を一身に受け、この世の春を謳歌 してました。しかし、宇津家の膨張体型ウイルスはリリにも忍び寄り、ついに 体重は小型犬の限界を越えました。長生きさせるためには、痩せさせないと (我々も)。そこで、餌をダイエットタイプに替えました。 リリはよく便秘になります。歳をとると腸の動きが悪くなるのでしょうか。うちの 「こども整腸剤」とオカラで解消していました。とくに整腸剤は効果的。ところが、 なぜかそれもだんだん効かなくなり、ウンチが出ずに苦しがります。 家内が実家に帰ったとき、リリの苦しみがピークに達しました。1人でどうする こともできず、実家にSOSの電話。家内に帰ってきてもらいました。 さっそく、二人がかりで浣腸。いつもおとなしいリリが、小さな声で「ギャイン」 と、言い言われぬ声で鳴いたのがかわいそう。 あとで家内曰く、母親と妹たちと一家団欒で楽しく過ごしていたときに私の電 話があったとか。でも、みんな犬好きなため、「それは大変 ! 早く帰ってあげな さい」と帰されたそうです。 便秘は歳のせいだと思ってましたが、ふと、もしかしたらダイエットの餌が原因 かもしれないと思いました。試しに元の餌に戻してみると、思った通り。だんだ んお通じがよくなってきました。あの苦しみ方では、取り敢えずダイエット食は 封印です。 父に抱かれて その後しばらくして、栃木の実家に行ってるとき、今度は食欲がなくなってきま した。大食のリリが食べないということは、よっぽど具合が悪いのです。そして、 しょっちゅうお股を舐めてます。そんなある日、まったく餌を食べなくなりました。 これはもうエマージェンシー。予定を切り上げて東京に帰り、急いで獣医さんに 連れていきました。 先生の診断は子宮蓄膿症。子宮に膿が溜まる病気で、雌犬にはわりと多い そうです。膿を出す薬をもらい、様子を見て膿が出ないときは手術をしましょうと 言われました。家に帰っても具合が悪そうで、相変わらず食欲がありません。 翌日、リリが突然嘔吐。びっくりした家内が獣医さんに連れて行くと、すぐ手術 とのこと。驚いたことに、家内はその手術に立ち会いました。母 は強し。 麻酔で眠らされ、手術台にキリストのように縛り付けられたそうで、薬大時代の うさぎの解剖を彷彿したとか。お腹を開くとすごい脂肪で、「ついでに取ってくだ さい」とお願いするも、「ムリ」と断られたそうです。 結局腫れた子宮と、水が溜まった卵巣を取って無事終了。これで母娘ともども 同じ身体です。 手術直後 麻酔から覚めずにウトウト その後経過がいいということで、翌日の帰宅予定がその日の夜 になりました。家に帰ってひょこひょこ歩く姿を見て、改めて動物の治癒力に脅 かされます。 傷を舐めないように、私のシャツを着ています。 ところが… 翌日朝の6時、家内のあわてた声で起こされました。リリが立てないのだそう で、抱えて二階の寝室に連れてきました。ベッドに寝かされたリリは虚ろな目を し、ハアハアと浅い息。夕べは元気に歩いていたのに、そんなに急変することっ てあるのでしょうか?かといって、病院は9時から。どうすることもできません。 身体を触っても反応がなく、ときどき確認すると、確かに呼吸はしています。 このまま死んでしまうのかな・・・ とりあえず、時間になったら家内が医者に連れて行くことにし、私は会社に行く 支度をしました。30分ほどして家を出ようとしたら、また家内の声。やっと立ち上 がったというのです。なんだよー、麻酔が覚めずに眠たかっただけじゃないか。 病院に連れて行くと、順調に回復しているとのこと。子宮蓄膿症は気づかない と、ある時、パタッと死んでしまうことがあるそうです。 この病院は友人に紹介してもらったのですが、良心的なので患者さん ? が絶 えません。今回の手術費も以前の病院の半分ぐらいで、その後の数回の診察 も薬代もタダで驚きました。 パンダではありません。病院にある保護衣が小さくて、切れ目を入れたら このとおり。 その後、順調に元気になり、食欲も出てきました。先日、あまりの空腹だったの か、台所にあった長ネギをかじってました。あの死にそうな姿は何だったのか・・・ いつもの空腹のリリに戻ったようです。 それにしても、モルもリリも、様子がおかしいのに気づくのはいつも私です。 いまから獣医になろうかな。 歯石だって取ってます きょうも夫婦の間で川の字になって寝ています ]]>

初午(はつうま)