お昼は伊豆に来たときの定番、金目鯛の煮付けに決めて ます。美味しい店を探していろいろ行きましたが、原点回 帰で最初に偶然見つけた河津のお店に行くことに。もう3 年前ぐらいですが金目鯛の大きさと味と安さに感動でした。 お店に着くと、出てきたお客さんにいきなり金目の西京焼 きが最高においしかったと言われました。せっかくなので、 それと煮付けを頼むことに。それにネットの口コミで絶賛 していたカンパチの刺身も。 すると、隣で一人で食べてた地元のオバサンが、この店は 地元でも最高だとか、店のご主人が漁師らしいとか、食事 そっちのけで地元の情報を教えてくれました。とっくに食べ 終えても帰らず、われわれが料理を食べて「美味しい!」 と言うと満足げに帰りました(身内だったのかな?)。 このカンパチの肉厚 一匹まるごと 西京焼きは半身 旅館は老舗なので、すぐわかると思ったら住宅地の裏の細 い路地にあってナビで行っても迷いました。 敷地の中に建物が点在し、我々が泊まったのは古い木造の 二階建て。旅館というよりは別荘です。半額のわりには予想 外の広さでした。 ほんとに誰かの別荘だったそうです 食事は広間で。5~6組のお客さんがいましたが、同じ メニューを食べていたようなので、みんな半額のお客さん? 食事後家内は早く就寝し、私はテレビを見ながらプラモ作 り。日常生活と同じです。 お風呂はよかったけど遠い・・・ 翌日、韮崎の反射炉へ。宿から20分ぐらいの距離です。 富岡製糸場に行ったとき、すべてが混んでいたので心配し ましたが、まだ9時ということもあってか駐車場はガラ ガラ。観光地によくあるおみやげ店も客引きする私設の 駐車場もありません。 300円の入場料を払って入ると、ボランティアの人が説明 をしてくれます。人によって説明もけっこうバラバラです が、持参のパネルを使って詳しく分かりやすく解説してく れました。もとは学校の先生でしょうか? この反射炉は、江戸時代末期に江戸湾を守る代官江川英 龍が、アメリカの黒船に対抗する大砲を造ろうと、蘭学の 本を見ながら独学で、わからない所はロシア人に聞いて建 てたそうです。イギリスの反射炉がモデルですが、実物を 見ないで建てたというのが凄い。 鉄を作るのが初心者なのに、煙突をすでに鉄骨で囲ってあ るのが不思議でした。聞くとやっぱり明治に補修したそう。 構造はピザ釜のようで、浅いドームに熱を反射させ、千数 百度の熱で銑鉄を溶かして型に流し込み、大砲を作ったそ うです。ナスを半分に切ったようなのが反射炉です。 砲身をくり抜くには水車の力を利用しましたが、鉄が固す ぎて7年間でたった4本しか完成しなかったそう。このこ とはHPにも書いてないので現地で聞かないとわからない。 これはダミー。完成した本物は靖国神社に奉納されてます。 直線で狙えるから命中精度が高いのだとか。 それ以前の日本の大砲。フライのように打ち上げるので、 命中率が悪かったそうです。 幕末には、いろんな人が日本の未来を救ったのですね。 この近代的な大砲を作ろうと思ったのも、当時の中国みた いに欧米に植民地化されるのを恐れたからです。 その砲を備え付けるために作った砲台がお台場でしたが、 肝心の大砲がない事態に。でも、お台場の砲台を見たペリー は、江戸上陸を諦めて横浜に来たのだそうです。 ペリーもまさかラムネになるとは思わなかったでしょう。 キャッチがおもしろくて・・・ 近くの茶畑の上から、2つの世界遺産が同時に見れます。 (曇っていたのでパンフレットから) 途中、伊豆稲取地方の風習の「吊るし雛」の展示がありました。 見学のあと、今度は江川邸に行ってみました。広い敷地で、 家の中や蔵には大砲や砲術の資料が沢山ありました。 立派な門構え 大砲の撃ち方。勉強になります。 富岡製糸場もそうですが、私欲を捨て(少しはあったでし ょうが)、欧米に比べて100年遅れていた文化をいっきに 引き上げた人たちがいたからこそ、世界に名だたるいま の日本があると感じました。 安倍さん、政治家のみなさん、がんばって!! ]]>