最初の仕事は、倒れたトマトの木を起こすこと。強い雨で収 穫前に全部倒れガッカリしていたそうです。他に2人来てい たので、みんなでアーチを立てて添え木をし、トマトの木を 起こして縛っていきました。 初めは「あっ、いまトマト踏んだ!」とか「そこ枝豆植えて あるから入っちゃダメ!」とか言われてましたが、だんだん 要領を得てきました。 アーチを半分立て、倒れたトマトの木を1本づつ起こし添え 木に縛ります。 「地下足袋に替えて畑の中に入って」と言われ、小屋に行っ て履こうとしましたが、初めてなので履き方がわからない。 靴下履いてるときついけど脱ぐの?でも、人のだから素足と いうわけにも・・・なんだ、この和風のホックみたいのは! あ~きつくて留まらない。 悪戦苦闘してやっと履いて戻ると、もう他の人が中に入って やってました。せっかく苦労して履いたのに・・・ 言われたことをやってたのでは役に立ったといえません。 みんなのやってるのを見て、先を読みながら作業をしていき ました。全倒していたトマトの木は、2時間もしない間に立派 なトマト畑に。知人はもうだめだと諦めていたそうで、再生し てとても喜んでいました。 完成したアーチのトマト畑 そのあとは、ナスとサトイモに肥料の鶏糞を与え、雑草を採 る作業。作物の間の土に穴をあけ、鶏糞を入れていくのです が、アンモニアの臭いと目への刺激がスゴイ。 うちで雑草を刈るときは動きがあるし、ところどころに日影 がありますが、畑は日影がまったくなく、作物の周りの雑 草を手で採っていかなくてはならないから大変。この日は また特に暑く、めまいがしてきたので地べたに座り込んで はいずりながら続けました。おかげでシャツもズボンも土 だらけ。そろそろ帰る人もいますが、任された仕事を終わ らせないと。 12時半ごろやっと終わり帰ることに。 おみやげに、採りたてのキュウリ、レタス、トマト、ナス、 ピーマンを沢山いただきましたが、一番嬉しかったのは 「重要な戦力だったよ」というひとことでした。 持って帰った野菜は、お新香やナスのお浸しなどで食べ ましたが、一番はキュウリに味噌を付けただけ。ちょっと 大きくなりすぎてましたが、摂りたてのみずみずしさが際 立ってました。 揚げナスのポン酢あえとキュウリ この知人はもう70歳を過ぎてますが、畑仕事は趣味なので、 ここで作った野菜は自宅用以外はみんな知り合いにあげる のだそう。うちも同じような野良仕事をやってますが、生 産性があるから羨ましい。 息子さんから話を聞いたことがありますが、おじいちゃん は畑の世話が忙しくてなかなか孫の運動会に来れないとか。 「孫の面倒は親が見れるが、野菜の面倒は俺しか見てやれ ない」と言われたんだそうです。 最後に今回と関係ないですが野菜ネタを一つ。 むかし、親しかったある家庭薬メーカーの女性会長が、自 分の息子の小学校受験の話をしてくれました。試験を終え て出てきた息子が[ママ、大根って木になるんだよね?」 と言ったときはガックリきたそうです。もう50年も前の話 ですが、当時でも都会の子供は・・・いや、彼は特別か。 いまや某のど飴メーカーの社長で私の友人ですが。 ]]>