エンジン付きの刈払い機で雑草を刈ってたら、腕にチクッ と痛みが。気が付くとまわりはスズメバチだらけ。 エンジンの音で周りの羽音が聞こえなかったのです。 瞬間、チク、チク、チクと連続して痛みが走りました。 ハチに襲われたら逃げちゃいけないとか、手で払っちゃ いけないと言いますが、そんなことを考えてる暇はあり ませんでした。本能的に、とにかく手で払って逃げると いう真逆の行動となりました。 ハチに刺されるとアナフィラキーショックが起きる可能 性があり、年間30人～70人の人が亡くなるそうです。 とくに２度目が危ないそう。いままでハチに刺された記 憶は・・以前小さなハチに刺されたけどどうなんだろう。 というか、一度に沢山のスズメバチに刺された場合は？ これはヤバイぞとマジに思いました。 近くにいた家内を呼ぶと家内も驚き、使ってた機械を放 り出して急いで家へ帰りました。 家内が救急車を呼ぼうかと言いましたが、とくに気分が 悪いわけでもないし「ハチに刺されて病院に担ぎ込まれ た」なんて噂になるのも・・・というのも、母がこっちで倒 れて救急車を呼んだとき、近所の人たちが心配して集ま ってきたもので。 家内が消防署に電話して事情を話すと、気分が悪くなけ れば取りえず大丈夫だろうとのこと。症状が出るのは15 分ぐらいで、ショックが起きるのは30分以内だそうです。 休日なので、休日診療の病院を教えてもらいました。 少し落ち着いてから、刺された所を洗うためシャワーを 浴び、場所を数えると右胸に１ヶ所、左腕３ヶ所、右腕 １ヶ所、右手の甲、人差し指、薬指の合わせて８ヶ所。 このときは、「ハチとハチ合わせしてハチヶ所刺された」 なんてシャレを言ってる余裕がまだありました。 家内の運転では手遅れになりかねないので、家内を乗 せて自分で運転して病院へ。しばらく走ると、ハンドル を持つ右手がだんだん痺れてきました。作業用手袋の上 から刺したのだから凄いです。 ハチは黒い服を着てると襲ってくると言いますが(はちみ つを狙う熊と間違うらしい)、この時着ていたシャツは白 でした。でも、手袋が黒だったから指を狙われたのかも しれません。 10キロほど離れた病院に到着。 待ってる患者さんは４人いましたが、すぐに呼ばれてよ かった・・と思ったら、看護婦さんが血圧を計っただけ。 それから診察まで20分ぐらい待たされました。 その間だんだん痛みが増してきました。それも、いまま で経験したことのないような、頭から突き刺さるような耐 え難い痛みです。やっぱり、救急車で運び込まれた方が よかったかな。 家内は、私がいつものように冗談を言わないので、ほん とに痛いんだろうと思ったそうです。どんな基準なの？ やっと診察室に呼ばれ、先生が「刺したのはスズメバチ？」 と聞くので、「ハイ、犯人の顔はハッキリ見ました」と答え ました。 すると先生は、刺された後も見ずに点滴をしましょうと。 いま考えると・・・ですがこのときは助かったと思いました。 点滴までまた20分ほど待たされ、その時間が永遠のよう に感じました。よく死んだ方がマシと言いますが、そんな バチ当りなことを言うもんじゃありません。死ななくてよ かったです。 処置室で１時間近く点滴を受けましたが、痛みはまったく 和らぎません。その後看護婦さんが、患部に軟膏を塗り シップを貼ってくれました。 痛みはそのうちとれるけど、翌日か翌々日に腫れてきて、 その後痒くなるそう。 家に帰っても痛みは続き、鎮痛剤を飲んでも変わりません。 ずっと寝てて、夕方ごろやっと痛みがひいてきました。 鎮痛剤の効能に「外傷痛」がありますが、切り傷、刺し傷 に鎮痛剤は効かないんだと思いました。 翌日も休日。痛みが引いたので外に出てみましたが、遠く でブーンという羽音を聞くと、身体にゾクッと寒気が走り ます。 複数犯による傷害事件の現場はこの右手の奥。 ここにスズメバチの巣があったら、工場の人や見学者が危 険です。でも、探しに行く勇気がありません。 そのとき隣りの岩本さんが来ました。きのうの話をすると 「どれ、見てやんべ」とひょうひょうとして竹竿を取りに。 ええっ！「殺虫剤持ってくるから待ってて！」と慌てて取 に行ったのですが、戻ると彼はもう茂みを突ついてました。 結局、ハチが飛んでる様子もなく、巣は見つからなかった のですが、どこかにあることは間違いないでしょう。 まったく、人の家の庭に断りなしに巣を作って、主を刺す とはけしからんです。 刺されてから数日は何事もなく、点滴のおかげと思ってい たら、５日目ぐらいから腫れてきて、ハンパなく痒くなっ てきました。しかもその痒い場所が移っていくのです。 指の付け根が痒くて、掻いてたら腫れて指が曲がらなくな りました。でも、ネットで見る写真よりは腫れてないみた いで、やっぱり点滴のおかげかな。 刺された指先が固くなっていました。よく見ると、皮膚の 中に小さな黒いトゲのような物が。「ハチの針？」。 いまさらだけど、デザインナイフの先をライターの火であ ぶって消毒し、針らしき物をほじくり出しました。よく映 画で見る、身体に撃たれた弾を火であぶったナイフで取り 出す超ミニスケール版。化膿止めの軟膏を塗って手術終了。 (私は刺さったトゲを抜いたりしてて慣れてます。危険です ので真似しないでください。) 最近テレビでスズメバチの話題が急に増えてきて、見てる と身の毛がよだちます。先日も幼稚園児20人が刺された ニュースをやってました。 刺されてから２週間たちますが、まだ刺された所が腫れて ます。副腎皮質ホルモン軟膏を塗っても痒みが治まらず、 抗ヒスタミン剤を飲んでなんとか治ってきました。 恐るべしスズメバチ。 ちなみに、姉夫婦が仕事の関係でアメリカに住んでいた時、 ヒアリ(ファイヤーアント)はふつうに庭にいて、二人とも 一度は刺されたそうです。腫れたりはしたけど、巣を踏ん だりしなければ問題なく日本のマスコミは騒ぎ過ぎではと。 わざわざ台湾などに行って刺された人を取材してますが、 「ヒアリに刺された日本人」としてマスコミデビュー出来る かも。 ８月９月がスズメバチの活動のピークだそうです。 郊外に行ったときはくれぐれもご用心ください。 書き足りないので続きます。 ]]>