軽トラ賛歌

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庭掃除の道具や機材を運び、荷台で整備したり、切った枝や落 葉を運んだり。ペンキの調合や踏み台代わりにもなります。 また、切っても倒れない木にロープかけて引っ張り倒し、それ を敷地のすみに引きずって行ったという荒行も。 いまでは、うちになくてはならない一台となりました。 特に活躍してるのは、動力式噴霧器を積んであちこちの雑草に 除草剤を撒きに行くこと。春から秋にかけて3~4回は撒かなく てはならないので大変です。 妻は除草に燃えていて、暇があれば1人で薬を撒いてます。 まあ、働いてくれるのはありがたいのですが・・・ ある日、私が東京に用があって戻ったとき、夕方に妻から電話 がかかってきました、 除草剤を撒くために荒地を走ったら、木の切株に乗り上げてし まったというのです。場所は工場の駐車場の裏。 「どうしよう」と言われても、まさかJAFを呼をぶわけにもい かないし・・・。落ち込んでいるので、仕方なく工場長に連絡 し、翌日の朝の救助を頼みました。工場でも、軽トラが乗り捨 ててあったのでどうしたのか心配していたそうです。 翌朝、ジャッキを使って無事救出してもらいました。 それから1ヵ月たった夏、寝ていると朝5時ごろから遠くで エンジンの音がしてました。妻は早起きなので、暑くなる前に 除草剤撒きをしているのでしょう。するとエンジン音が止み、 終わったのかとウトウトしてました。 すると、妻が突然寝室に来て起こされました。また切り株に乗 り上げ亀の子状態になったと言うのです。 時計を見るとまだ6時。かんべんしてくれ~、平日で仕事もあ るのに。頑張ってくれるのは助かるけど一月に二度も乗り上げ るなんて・・・ 寝ぼけマナコで現場に行き、脱出を試みるも地面が柔らかくて タイヤは空転するだけ。地面を掘って板を入れても、ジャッキ アップしてもだめです。 かくなる上はまた救助隊を呼ぶしかありません。始業時間にな ってまた工場長にお願いすると、数人の女性社員が一緒に来て くれました。エンジンをかけ、みんなで押したらあっけなく脱 出成功。さすが、普段から重い荷物を動かしてるだけある、と 感心。お礼は、後日東京からケーキを買っていきました。 そんな乗り方をしてるから、ボディはあちこちへこみ、後ろの バックアップライトが下向いてます。おまけにブレーキランプ のレンズも割れてるし、1ヶ月後の車検を控えこれはヤバイ。 そこで電柱にロープをかけ、車体に結んで引っ張ることに。 私の合図で妻が運転し、へこんだ部分を引っ張り出しました。 割れたブレーキランプは、瞬間接着剤で修復。お金の問題じゃ なく、工作人としてのプライドです。 でも、結局車検で新しいレンズに代えられてましたが。 こうして、いたわりながら老人同士の付き合いは続きます。

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陽気で親切な植木屋さん