うちの薬師堂、史料館に、小学生の見学がありました。
地元の小学校では、4年生の教科書の副読本にうちの歴史が載っ
いて、いまごろになると校外学習で見学に来るのです。 クラスの人数は地域によってまちまちで、一番多くて3クラス、少な
い所は1クラスです。1クラスを2班に別けて案内するので、説明
できる社員が足りなくなり、私も説明に行きました。 薬師堂や観音堂など外の説明は女性社員に頼み、私はちょっと説明
が難しい史料館を担当。見学は1クラス1時間半なので、
45分づつで説明します。3クラスある日は6回説明するので大変。
史料館の中に入ると、みんな「すげー」と大騒ぎ。
説明してると、一番前で一生懸命聞いてノートにガシガシ書いてい
る子もいれば、後ろで遊んでいる子も少しはいます。でも、落とし
物を拾ってあげたり、忘れ物をした子に付いて行ってあげたり、
イジメなんて無さそうで、全体的にほのぼのとした感じでした。 ちょっと驚いたのは、ほとんど栃木弁が聞けなかったこと。だん
だん標準化してきているのかな。栃木弁は温かいので、ちょっと寂
しい気がしました。 説明していて一番盛り上がったのは救命丸の原料の説明をしたとき。
現物を見せ、匂いをかがせると、「くっせー」と大騒ぎ。
でも、この匂いも苦みも効き目の一つだと説明すると納得した様子
でした。
とくに銀箔に興味を示し、「これ欲しいので、いくらなら売ってく
れますか?」なんて聞く子も。説明が終わって出るとき、「もっと
ここにいたい。」なんて言われると、説明のしがいがありました。 ある学校の子供たちの質問で「宇津家の人はまだ生きていますか?」
というのがありました。私も自己紹介をしなかったので、「18代目
がここにいます」と言ったら驚かれました。 私は4校受け持ち疲れましたが、子供たちの元気な笑顔に癒されました。