朝起きて、レストランで朝食。バイキングではない、ちゃんとしたアメリカン・ ブレックファーストです。でも、窓の外は大雪。テンションはイマイチです。 真ん中の容器は、割った半熟卵を入れるのか、殻を入れるのかで議論。 正解は「割った半熟卵を入れる」です このホテルの利点の一つは、フロントで割引のリフト券が買えること。いつも スキー靴を履いてリフト券を買いに行くのが大変でした。さらに、今回から全 員60歳以上になったので、シニア割引で安く買えました。子供とシニアは 3割引。「どうせそんなに滑れないだろ」ということでしょうが、そうはいかな いぞ ! いまの60歳を舐めちゃいけません。 しかし、ゲレンデに出たらすごい雪。さむ~い。一気に戦意喪失です。 視界が悪い上に雪面の状態も悪く、更にコースをまったく知らないので、滑 るのに一苦労。水分を多く含んだ重い雪は1.5倍ぐらい体力を消耗します。 ヒートテックの下着に靴下、多量のホカロンと、防寒対策は万全でしたが、 顔を覆うネックウォーマーが濡れ、カチカチに凍ってしまいました。 この悪天候の中、リフトに乗るのはきびしい。 ここのスキー場は、赤倉観光のコースと赤倉温泉のコースに別れており、 リフト券は別々。なので、割高ですが共通リフト券を買いました。 しばらく近場で滑った後、せっかくなので隣のゲレンデに行こうということに。 でも、景色も看板も見えないので行き方がわかりません。まあ、こういう事 もあろうかと、ホテルからしっかりゲレンデの地図をもらってきました。ところ が、全員老眼なので小さな文字が読めません。しかたなく、まだマシに見 える私がゴーグルとメガネを外して地図を見ました。 それが大きな間違い。行き方はわかったものの、ゴーグルを外したために、 レンズの内側とメガネに付いた雪が凍りつき、視界ゼロ。しかたなく、ゴーグ ルなしで滑るも、刺すような雪の冷たさで、すぐにギブアップ。早々とお昼に してもらいました。 しかし、どこにレストランがあるかもわかりません。地図を見ながら探してい ると、ちょっとお洒落なヒュッテを発見。迷わず入って席を確保。でも、メニュー を見ると、なんと豚丼、カツ丼、うどんとラーメンしかありません。これは予想 外。多分、世界一高い豚丼を食べ、とりあえず元気を取り戻しました。 実物の写真を撮るのを忘れるほどグロッキー。 午後も雪は振り止まず、滑っているだけでもウェアに雪が積もってきます。 このスキー場もスノーボーダーが多く、ご多分に漏れず、多くのボーダーが ゲレンデの真ん中で横向きに座ってます。なかには、円陣を組んで座って いるグループも。「君らは幌馬車か ! 」。コンディションが悪い上に、障害物 レースをやっているようで大変です。 そうこうしてる間に、新雪に突っ込み転んでしまいました。立ち上がろうと手 をつくと、雪が柔らかくてズボッと入ってしまいます。ならばとストックを立て ると、コレもまったく手応えなし。なんせ積雪3メートルですから。そういえば、 むかしこのゲレンデで、どうしてもトイレに行きたくなり、スキーを外して林の 中に入ったら、胸まで埋まって遭難しそうになったことがあります。 友人に助けられ、やっと起き上がれましたが、体力を消耗し、もう休憩。 熱いココアとケーキで生き返りました。 何だかんだで4時ごろまで滑り、くたくたになってホテルに戻りました。今晩 から参加の二人も到着し、取り敢えずみんなでお風呂へ。 スキーの後のお風呂は、冷えきった身体を温める至福のとき。特に温泉な ら尚更です。 お風呂のそばのデッキラウンジ。昨年の夏と比べてみると・・・ ついでにホテルの外観は・・・ 帰りにフロントで夕飯の確認をすると、レストランは8時までいっぱいとのこと。 朝予約しなかったのは失敗です。夕飯まであと3時間。当然酒盛りが始まり ました。まあ、部屋でたらふく飲んでおけば、食事中のアルコール代も減る ことでしょう。 いつも何かしでかすT君が、席を立ってなかなか帰ってきません。浴衣姿で どこに行ったのだろうと思っていたら、20分ほどして青い顔で帰ってきまし た。どうしたのかと聞くと、タバコを吸いに行って死ぬところだったと。 全館禁煙なので、非常口から外に出てタバコを吸い、中に戻ろうとしたら ドアが開かない(当たり前)。必死でドアを叩くと、しばらくして近くの部屋の 人が開けてくれたそうです。外はマイナス7度。下手をしたら「老人、ホテル で凍死」と新聞に出るとこだったと、みんなで腹を抱えて大笑い。 食事前に、ワイン3本とビール6本を開け、いよいよ食事となりました。それ でもまだビールと日本酒を飲む、この人達には呆れます。 料理はフルコース。スキーシーズン中は決して安くありませんが、この料理 なら納得です。 本格的なフランス料理 食事後、部屋に帰りテレビを見ると、新潟地方や妙高の大雪のニュースを やってました。疲れと酔いでさすがにみんなダウン。早めに就寝しました。 天気予報は、今夜も妙高地方に大雪注意報。ハ~ッ。ため息が出ます。 翌日も、またうんざりする雪。でも、きのうよりはマシのようです。 きょうは帰る日ですが、佐久平4時半発の新幹線なので、わりとゆっくり。 それでも昨年の悪夢があるので(2011/02/01 還暦スキー PAT2参照) 1時には出ることに。12時チェックアウトですが、面倒なので1時間延長し てもらいました。(1部屋2千円なので)。 部屋の窓の外を、除雪車が忙しく働いてました。きのうよりまじめに。 今日は赤倉観光ゲレンデだけで滑ることに。きのうよりは天候も回復し、滑 りやすくやりました。リフト券は単独だと格段に安く、志賀高原の半額ぐら い。でも、みんなの口からは、「やっぱり志賀高原がいいねえ」。ここの利点 はいろいろありますが、雪質とゲレンデがイマイチだったのが誤算でした。 天気がよければ、また印象も違ったのでしょうが・・・ 来年はまた奥志賀かな。 ホテルに帰りチェックアウト。みんな同じ考えか、フロントは混んでます。 車を取ってきてもらうのに、車種とナンバーを聞かれました。すると例のT君 が、娘の車を借りてきたので車種もナンバーもわからないと言い出しました。 ナンバーはともかく、車種ぐらいわかるだろうと言うと、確かHのマークが付 いていたと。「じゃあ、ヒュンダイだ」などと冗談を言ってる間に、部屋番号で 鍵がわかり取ってきてくれました。 凍りづけになったような友人の車 T君の「ヒュンダイ」ではありません。 帰り道、あらためて見る雪の壁はすごい。まるで、テレビで見た4月開通の アルペンルートのようです。 屋根には2メートル近い雪が積り、雪下ろしをしている人がいましたが、命 綱もなく、まさに命がけです。 我々が帰ったあとも新潟地方に大雪が続き、屋根から落ちて亡くなったり、 落雪で圧死したりと不幸なニュースを見ましたが、この凄い雪を見るとわか ります。遊びに行く人はいいけれど、住んでいる人はほんとに大変だなと 感じました。 帰りの新幹線から浅間山が見えました。数時間前の大雪がウソのようです。 ]]>