最近、お盆の習慣も薄れてきているようです が、ウチでは毎年欠かしたことがなく、いまま でお盆休みにどこかに旅行に行った記憶は ありません。 お盆は13日にご先祖様を自宅に迎え16日 にまたお送りするのですが、ウチではお迎え の時に墓参りをして、お線香に付けたろうそく の火を提灯(ちょうちん)で自宅に持ち帰り、 送る時は自宅のろうそくの火をまたお墓に持 って帰るという昔からの風習が続けられてい ます。 迎え盆と送り盆の2回、墓参りの時にお線香 をあげるのですが、これがとても大変です。 なにしろ宇津家の墓地には、宇津家の墓石 が46基、昔の土葬の墓標が27基、遠い親 戚や昔働いていた人の墓石が29基、それと 6つのお地蔵様があり、それぞれにお線香を あげなくてはなりません。 当然1人一束のお線香ではたりなく、お線香 をあげているうちに残りがだんだん短くなって くるので、急いであげないとやけどをしてしま います。 全部終わるのに1時間近くかかるのですが、 これを毎年、真夏の炎天下にやるのです。 特に今年は猛暑だったので、みんな汗だくで 熱射病の一歩手前になりました。 一番古いお墓が何年なのか見てくるのを忘 れましたが、間違いなく江戸時代のものです。 父の代までは、主(あるじ)や子供が亡くなる ごとに墓石を1基づつ建てていたので、この ようになってしまったようです。 3年前に叔父がなくなった時を機会に、これ からは一つづつ墓石を建てるのをやめようと いうことになり「宇津家代々の墓」を建てま した。 でも、結局は昔の墓石にお線香をあげない わけにもいかず、とりあえずお線香をあげる 場所が一つ増えただけでした。 ]]>