主観的車の進化 その2

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だいぶ間が空いてしまいましたが「主観的車の進化」の続きですです。

 

その前に。
先日テレビを見ていたら、あるCMに、以前紹介した「交通の図鑑」が
出ていてビックリ。しかも、例のタイヤの無い車の絵もです。
青年の子供の時の回想シーンでしたが、ふと思ったのは彼は何歳なの?
内容はいいCMでしたが、彼が子供のころって、昭和中期以前のあの
図鑑、まだ発売されていたのかな? なにしろ、この車のデザインは
60年代のアメ車だし、表紙の飛行機は1982年に引退してるし・・・
などと一人で突っ込んでいました。

カーナビ
カーナビの無かったむかしは、みんな必ず車の中に道路地図が入れて
あり、私は東京近郊と全国版の2冊持ってました。
旅行に行くときは、地図に細かく記入されてる数字を足して距離を算
出したものです。たしか、地図上をなぞると距離が出るという便利
グッズもありました。

 

でも、地図の最大の欠点は、いま自分がどこにいるかわからないこと。
住所がわからず案内板も無く、聞く人もいない北海道の原野では、
方向すらわからずに道を間違うこともしばしばでした。

 

カーナビは衛星の電波を利用して画面の地図上に位置を現しますが、
最初ホンダが考えたのは紙の地図を利用したものだったのだとか。
カーナビを初めて使ったときは、なんて便利な物かと思いました。

 

いまカーナビの使い方はほとんどの人が知っていて、レンタカーを借
りてもその説明はありませんが、むかしは初めて使うという人が多く、
知人が大勢で北海道に行ったとき、全員がカーナビの操作を理解する
のに2時間もかかったと言ってました。

 

最初の頃はカセットテープを利用していたので、表示に時間がかかり
ました。目標の建物も、手書きで書いたようなちゃちな絵で。
その後CDになりましたが、初期の頃はたしか地区ごとにCDを入れ替
えなければならなかったような。

 

道路は常に新しく出来るので、ディーラーに頼むと有料で最新のに換
えてくれます。いまはHDDになり、Wi-Fiと連動して書き換えるシステム
もあるようです。
初期の物は登録してあるお店や施設が少なく、ほとんど役に立ちませ
んでしたがいまはほぼ完璧。音声で目的地設定できるようになりました。

 

そして、「Yahooナビ」のようなネットで出来るライバルが登場。
カーナビが無くても、携帯やタブレットで代用できるようになりました。
車に乗ってなくても経路のシュミレーションが出来たり、オービスの
場所を教えてくれるスグレモノ。地図の需要がなくなって出版会社は大
変かと思ったら、カーナビの会社に地図を提供してるのですね。
携帯で歩いてても道案内できるとは、いやはや長生きはするもんです。

 

スイッチ操作
むかしはそんな複雑な機能はなかったので、スイッチも少なく、すぐ
場所を覚えられました。私が教習所で乗ったスバル360には、前記した
ように暖房もラジオも無く、スイッチと言えばライトとワイパー
ぐらいでした。

 

その後いろんな機能が増え、スイッチも増えてだんだん複雑に。
車種によっては、何で?と思うような形だったり、人間工学を無視す
るような場所にあったり、運転中に操作をするのが危険なものさえあり
ました。

 

そして、ついに車の操作もスマホ化。ディスプレイ上のアイコンで操
作する時代が来ました。あっちこっちにスイッチがあるより便利かも
しれません。でも、ボリュームスイッチだけは、むかしから回すタイプ
が多いですね(デジタルはやりづらい)。

 

キー
車のキーは長らく同じ形でした。むかしは、ドアのロックボタンを押
して閉めるとロック出来ましたが、うっかりキーを車内に残して閉める
悲劇が続出。私も旅先のペンションでやってしまい、家から速達でキー
を送ってもらったことがありました(届く前にJAFに開けてもらいまし
たが)。

 

その後、リモコンキーが出来て便利になりましたが、片手を使う手間
は一緒。さらにスマートキーになり、荷物を持っていてもドアノブに
触るだけで開閉できる便利な時代が来ました。一時アメ車では、暗証
番号でロック出来る車もありましたが、自動車泥棒の多い国。すぐ壊
されて不採用になったとか。

 

余談ですが、携帯にアプリをダウンロードすれば、社外から窓の開閉
やドアのロック、エンジンのスタートまで出来る時代に。また、車の
場所も特定でき、広い駐車場で見失ったり、車を盗まれてもある場所
がわかるみたいです(むかし友人はDLで自転車を借り車を探したそう)。

 

性能
もちろん、エンジンの性能も格段に上がりました。
50年も前の頃、たしか国産車のエンジンの上限は2000CCで120馬力と
決められていたような。性能が高いと事故が増えるという理由です。
ちなみに、駐車場が多いと車が増えるという論理で、駐車場を増やさ
なかったという馬鹿な話も聞きました。

 

その後規制が撤廃され、排気量も3000㏄,4000㏄と大きくなって、
現在では500馬力の車も存在します(馬力の計り方が変わりました)。
ところがこの脱炭素時代になり、世界的にはまた排気量が小さくなっ
てきました。もちろん、性能的にはずっとよくなってますが。

 

むかし新車を買うと、3000キロまでは回転上げるな、1000キロで
オイル交換、水温系が動くまで走り出すな、とかいろいろ言われまし
たが、いまは注意事項なんて何にもありません。

 

子供のころ、夏に日光のいろは坂を登ると、たいてい1~2台の外車
がオーバーヒートして、ボンネットを開けて停まってましたが、いま
そんな車はいないです。

 

最近ニュースで、ある地方自治体の無人バスや中国の無人タクシー
が話題になっていました。
車で楽に実家に行けるのも夢じゃない?

 

 

 

 

コロナ禍に生きる