押し詰まった師走の最中ですが、1年間の妻の慰労の総決算(という
建前)で、一泊で箱根に行ってきました。
いつもなら車で行くのですが、ニュースで凍った山道の怖さを見て、
急遽小田急のロマンスカーと箱根登山鉄道で行くことに。
しかし、ロマンスのカーとは、ずいぶん昭和な愛称ですね。
箱根には何十回も行ってますが、登山電車に乗るのは、生まれて73
歳になるまで初めて。楽しみです。
ロマンスカーはネットで座席指定券を購入しておけば、あとは乗車
券だけで乗れるそうです。
ほんとは展望車に乗りたかったけど、時間が合わないので断念。
もっとも、先頭車はすでに満席でした。
妻は予備校時代、代々木を通る展望ロマンスカーを見て、合格した
ら友達と箱根に行きたいとずっと思っていたそうです。
大江戸線の新宿駅から、小田急線の乗換口はすぐです。
当日新宿駅に着くと私の携帯に着信が。相手と話している間に妻は
違う方向にスタスタと歩いて行きます。身振りで「違う・違う」と
合図しても、こっちと言って止まらない。
話が終わって追いかけ、どこに行くんだと聞くと、案内板を指差し
て「こっちって書いてあるでしょ!」と得意気に。見ると、それは
京王線の案内板でした。
妻は世界遺産レベルの方向音痴ですが、一人だったら高尾山に行っ
てしまったかも。
おかげでかなりの遠回りをし、小田急の改札口へ着きました。
箱根湯本まで乗車券は1260円ですが、券売機には900円までしかあ
りません。券売機のどこをどう見ても、何回やり直しても表示が出
てこない。なぜ?? 発車時間も迫ってきて、焦ってオロオロ。
改札口へ行き、駅員さんに箱根湯本までどうやって買うのか聞くと、
乗換ボタンを押して小田原経由で買うのだと。え~!そんなの聞か
なきゃわからない。電車は直通なのに何で乗り換え???
後で調べたら、もともと箱根登山電車と小田急線は別会社で、小田
急の路線は小田原まで。小田原から箱根湯本までは登山鉄道の路線
に乗入れしてる形なのだそうです(いまは小田急の系列らしいですが)。
それにしても分かりにくい。
友人にその話をしたら、スイカで乗れたんじゃないの?と。
そうか!めったに私鉄(地下鉄は除く)に乗ることがないので、スイカ
で乗る発想がありませんでした。
箱根湯本に着くと、人種の坩堝のように西洋人、東洋人がいっぱい。
噴火騒ぎのときはガラガラだったので、町が復活してよかったです。
登山電車の乗り換えの間に、駅を出て友人お勧めの湯葉丼の店へ。
だけど、有名店でかなりの待ち時間なので断念し、自然薯が売りの
蕎麦屋で食べることに。ここも外国の観光客でいっぱいでした。
早めにホームに入り、並んで先頭車の1番前の席を確保しました。
ロマンスカーで展望席に乗れなかったリベンジです。
ところが、登山電車はスイッチバックで登って行くのを忘れてました。
スイッチバックとは、列車が途中で進行方向を変えながら登って行く
のです。最初は先頭で急勾配を登って行くのが見れましたが、残り3分
の2は後ろ向きになって最後尾。しかもずっと下向きなので少し気持ち
悪くなりました。
同橋を横から見た所。かなりの急勾配です。(神奈川県のHPより)
箱根登山鉄道の勾配は、急な所で80%あり(1㎞で80m上る)、日本で
1番、世界でも2番目の急勾配だそうです。しかも、道路に沿って造っ
たから、線路は遊園地の電車のような急カーブの連続。
これを100年前に造ったと聞いてビックリです。
終点の強羅駅から迎えに来てくれた車でホテルに直行。
今頃の箱根の露天風呂はさすがに寒く、夜食に出たとろろ蕎麦は、
お昼に食べたのより美味しかったです。
翌日は真っすぐ自宅へ。また強羅駅まで送ってもらいました。
下りの先頭に座りたかったけど(きのうと同じ席)、すでに二組の人が
並んでいました。次の列車と思ったけど、そこまで執着もないので後
ろに並んで載りました。ところが、電車が来て乗り込むと、前の人
たちはなぜか後ろのボックス席へ。なんかラッキーです。
先頭の窓にへばりついていたのは私ぐらいでしたが、進行方向が
よく見えて、線路がクネクネ曲がっているのがよくわかりました。
箱根湯本に着き、ホームに降りて写真を撮っていると、妻がカバンを
網棚に載せたままに気づき、慌てて取りに行きました。電車が出発し
ていたら強羅まで取りに行く羽目になるところでした。
ロマンスカーの車内では、温泉疲れでウトウト。
新宿駅に着いて、めったに行かない京王デパートに行ってみることに。
先日頂いた美味しいクッキーがここでしか売っていないのです。
ところが、駅が改装中でごちゃごちゃしてて迷子になり、途中で3回
行き方を聞いて、やっとたどり着きました。
我々はあまり電車で旅慣れないので、たまに乗るといつも大騒ぎ。
以前姉夫婦と一緒に旅行に行った時も、駅にビデオカメラを忘れたり、
予約チケットの受け取りでドタバタしたり、姉夫婦から「あの二人
大丈夫?」と心配されました。
電車は乗り換えがめんどくさいけれど、眠くなったら寝ていけるの
がいいところ。また電車で行ってみたくなりました。