映画の中のパンデミック

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メキシコで発生以来世界中に広がる中で、日本での 感染率は奇跡的にゼロでしたが、その後あっという 間に国内に広がり、世界で4番目の感染国になって しまいました。 今回の、豚を起因とする新型インフルエンザの感染 力はすごいですが、毒性が弱いのが不幸中の幸い。 政府も通常のインフルエンザに近い対応に変えると のことですが、もしこれが強毒性のウィルスだったら、 想像するのも恐ろしくなります。 こんなときに映画の話をするのもどうかと思いますが、 このインフルエンザがメキシコで発症して死亡者が出 た時、2つの映画を思い出しました。 一つは、今年の1月に上映された日本映画の「感染 列島」。2011年に、海外で感染した1人の日本人か ら死亡率の高い強毒性の新型ウィルスが全国に広 がり、日本が崩壊寸前まで追い込まれるというパニッ ク映画です。 時節柄、あまりふさわしくない感想かもしれませんが、 純然たるパニック映画として見た場合、予算の関係 なのか、あまりにも限定的な人・場所の出来事なの で、その恐怖があまり伝わりませんでした。 主人公の若い救命救急医(妻夫木聡)が、患者が溢 れる病院を休み、病原菌の元を探しに東南アジアに 行くシーンにいたっては、映画とはいえ「それは君の 仕事ではないだろう」と突っ込みたくなってしまいます。 それに比べて、1995年に上映されたダスティン・ホフ マン主演の「アウト・ブレイク」はよくできていました。 「感染列島」と内容は似ていますが、ストーリーや場 面設定がとてもよくできていて、15年前に作られたに もかかわらず、いま見てもパンデミックの恐ろしさが伝 わってきます。政府が本気で、感染源の町を爆弾で消 滅させようとするのがいかにもアメリカ的ですが・・・ なんにせよ、パンデミックは映画の中だけにしてもら いたいものです。 (映画の感想は、あくまで私の個人的なものです) ]]>

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