注射のお話 その1

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いま、コロナ対策といえばワクチンが主役ですが、なくてはならな
のが注射器です。いまは使い捨てが主流ですが、世界中でいったい何
億本ぐらい消費されているのでしょう?
今回は、そんな注射にまつわるエトセトラ。

 

医者は子供の天敵(だった)
むかしは、お医者さん=注射で、お医者さんにかかると必ず注射さ
ました。たぶん当時の製剤技術が低く、内服薬の吸収が悪かったから
でしょう。注射をするのが当たり前のようだったので、先生が注射し
ないと「注射して下さい!」と頼んだり、「あの医者はヤブだ」と言
われたとか。

 

だけど、そんな先生は子供にとって悪魔のような存在で大嫌い。
の姉は、先生が往診に来ると裸足で逃げ出したり、先生をぶん殴っ
て母を泣かせてました。妻も逃げ回ったらしいですが、結局捕まって
お尻にチクリ(なぜかお尻でした)。
最近はあまり注射はしないようで、最近の記憶では、ワクチン接種と
採血ぐらいでしょうか。

 

リサイクルの先駆け?
私が若い頃、注射器はガラス製で、針も含めて熱湯消毒して何度も
使ってました。診察室には必ずガスの煮沸器があり、シューシューと
湯気を出して煮沸してました。

煮沸して使うならまだしも、学校での予防注射なんて、生徒を並ば
一つの注射器で何人もプスプス打っていたのだからひどい話。それが
原因で、いまだに肝炎に悩まされている人が沢山います。

 

アンプル製剤
むかしはよくアンプルに入った注射液を使ってました。ガラスで密
するので、保存法としては最適だそうです。使うときに、細くなった
部分をヤスリで傷つけ、ポッキリ折って使いますが、そのガラスの細
かな破片が中に落ちてる写真を見たことがありますが、それが身体に
どう影響したのかしなかったのかは不明です。

 

進化する注射針
注射が初めて行われたのは紀元前で、葦の茎を使ったと聞いたこと
あります。真偽は定かでないですが、もしほんとだったらすごく痛そう。
皮膚に刺す前に麻酔して欲しいです。
最新の注射針は蚊の口に似せ、極細で痛みが少ないのだとか。日本で
作られてるそうですが、毎日インシュリンを打つ人には助かりますね。

 

一番痛かった注射
学生の頃、肺炎になって入院したことがありました。その時、脇腹から
肺に針を刺し水を抜くと言うのです。たぶん麻酔はしたのでしょうが、
これは生涯で一番の激痛でした。思わず腕を押さえていた看護婦さんの
手に爪を立て、看護婦さんが「痛ーい!」と悲鳴を上げました。

つづく
フルーツフルーツパラダイス