大奥(さま)物語

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先日、妻の●●歳の誕生会に、長男、次男の家族が集合しました。
三男夫婦は出産まじかで欠席です。

 

昨年も妻の誕生会をしたのですが、みんな忙しく、自分でケーキ屋
さんに行って注文し、自分で「ハッピバースディ●●ちゃん」と書い
てもらって自腹で払ったと言ってました。
でもやってくれるだけマシで、私の誕生日の時はケーキだけ。

 

結婚した頃は、私の母も祖母も元気で三世代同居でした。
当時は酒屋さんや八百屋さんの御用聞きが毎日来て(サザエさんに
出てくるサブちゃん)、妻を若奥様、母を奥様、祖母は大奥様と呼ばれ
てました(御用聞きの人はみんな丁寧)。

 

むかしは母も若奥様だったわけですが、嫁が来て繰り上がったのに、
若奥様と呼ばれて母が返事をし、みんなで「図々しい」と言って笑った
ものです。それから早四十数年、いまや妻は一足飛びに大奥様になって
しまいました。

 

その大奥様。結婚して45年間、機嫌が悪かったことはなく、生理痛も
更年期障害もゼロで、いつも明るく元気。なので夫婦ケンカも数える
ほどしかなかったです(最近少し口うるさくなりましたが)。

 

夜はめっぽう弱く、9時ごろには(ひどいときは8時前に)ベッドに入っ
てテレビを見ながら寝ています。その代り朝早く、犬を飼っていた時
は毎朝5時起きでした。朝からハイテンションなので、子供たちに
「うるさい」とよく言われてました。
私は最近まで不眠症で、睡眠導入剤を飲んで寝てましたが、妻と寝室
を別にしたとたんよく寝れるようになりました。私の生活とは正反対
だったから。先生に言ったら大笑いされました。

 

話は誕生日に戻ります。
次男の娘(2歳)は人見知りが激しかったのですが、何度か会ううちに
徐々に私(なぜか妻はNG)や長男の子供たち(4歳と2歳)と馴染んでき
ました。
私が「散歩に行く?」と聞くと「うん」と言いますが、手をつなごうと
すると振り払われ、ママの手を離しません。まあ、ボチボチです。

 

食事のあと、デザートは子供の好きなフルーツの盛合せ。
その時、次男の娘が長男の娘に、オモチャを「貸して」と言ったので
すが「ダメ」と言われて険悪な雰囲気になりました。

 

それを察してか、お兄ちゃんがフォークでイチゴを食べさせ、その場
が和みました。すると、意地悪した当人も、そんなことを忘れて一緒
にフォークでリンゴを食べさせ始め、まるで競争してペットにエサを
やってるみたいでおかしかったです。ペットも口をパクパク開けてよく
食べてました。

 

長男の子供たちは、我々が隣に住んでたり、嫁のご両親が近くに住
でて誕生会慣れしているので、暗くしてケーキが出て来ると張り切っ
て「ハッピバースディ」を歌い出します。
だけど、次男の娘はポカーン。長男の子供が「なんで歌わないの?
と聞いてるのを見ておかしかったです。。

 

食後は孫たちの新密度がMAX。三人で家中を走り回り、妻の寝室の
ベッドの上で跳びはね大はしゃぎ。「誰か大泣きして終わるよ」と私
の予言どおり、次男の娘がベッドから転落し、大泣きしてTHE END
となりました。

 

これを書き終わったとき、もう孫は4人になりました。男1人女3人
です。妻のベッドも風前の灯火。

続・行けるときに行こうカニ