主観的車の進化 その1

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16歳で軽自動車免許を取得し(むかしは16歳で取れました)、それから早
半世紀、運転が好きな私ですが、車の進化には目を見張ります。
そんな私の主観的な感想です。

 

オートマチック
私の中では、車の一番の進化はオートマチックミッション(俗に言う
オートマ)だと思います。私が若いとき、車購入決定権を持つスポンサー
の意向で、車はオートマ以外はダメだということになりました。
スポンサーというのは父ですが、免許を持たない父に知人がオートマ
の方が安全と助言し、それを信じていたのです。なので、マニュアル
車に乗っていたのは最初の数年だけ。

当時ほとんどの車がマニュアル車で、オートマはオプション。社用車
か年寄りの車というイメージでした。人気が無かったのはたぶんパワー
が無かったせいで、山道で軽自動車に抜かれるという不甲斐なさ。
友人たちとドライブに行っても、いつも登坂で引き離されました。
逆によかったことは、若いときから左足でブレーキを踏む癖が付いた
ことです。

 

それから数十年、いまや車はオートマが当たり前で、フェラーリや
レーシングカーまでオートマになっているのだから技術の進歩は素晴
らしいです。

 

クーラー(エアコン)
車の快適さで欠かせないのがエアコン。むかしは冷房と暖房が別々
だったので、エアコンではなくクーラーと呼んでました。いまや標
装備となったクーラーですが、当時は贅沢品で付いてる方が珍しく、
一部の社用車かハイヤーぐらいでした。

 

夏は窓を開けて走るのが当たり前。でも未舗装道路になると土煙が凄
く(当時の全国の舗装率は約30%)、窓を開けてられないので暑くて
変でした。夏、友人たちと数台でドライブに行くとき、先輩が父親の
クーラー付きの車を借りてくるという禁じ手を。女の子たちはこぞっ
てその車に乗りました。

 

現在では、軽トラにまでエアコンが付いてるのだからいい時代です。
ちなみに、私が16歳で通った教習所の軽自動車には、暖房すら付いて
ませんでした。

 

カーステレオ
カーステレオは、最初は8トラックのステレオでオプションでした。
というか、むかしは自分で買ってきて付けたものです。
カートリッジがビデオテープぐらいデカく、録音は出来ずに市販品
のみ。何度も聴いているとだんだんテープが延びて、音がヘロヘロに
なってきました。

 

カセットテープが普及すると、自分で録音したテープが聞けるという
大きなメリットがありました。8トラックで聞けるアダプターも出現。
でも、当然ながら曲の頭出しは大変でした。

 

CDのカーステレオが出たときは、音もいいし曲出しもでき、タイトル
までわかるので画期的でした。その後、人間の欲求は留まらず、6枚、
12枚のCDチェンジャーが発売され、いちいちCDを入れ替えなくても
よく、とっても便利になりました。

 

その後、MP3というメディアも登場しました。持ってなかったので
わかりませんが、たしか短命で終わったような。

 

その後はハードディスクの時代。友人が買った車に付いていて、「CD
から何百曲もダウンロードできる。すごいよ!」と興奮して言って
ました。
CDを何枚も持ち歩いたり入れ替える手間が無くなりましたが、せっか
く作ったライブラリーが、車を換えたらすべてパーになるというのも
寂しい話です。

 

なんて思っていたら、いまやそのハードディスクさえ無くなり、自分
の携帯やアイポッドからブルートゥースで音を飛ばし聞く時代になり
ました。しかしこれは、年寄りにとっては進化ではなく退化です。
いや、IT音痴への差別? せめてCDを聴く機能ぐらい残して欲しいもの
です(逆にその機能が無いのはなぜ?)。

 

長くなるので続きます。

車の未来