10月の連休の最終日、当社の敷地内にある書院で、こども大学
の薬の講座を開きました。

正式名は「とちぎ子どもの未来創造大学」。
栃木県教育委員会の主催で小中学生を対象に、県内の大学、研
究機関、公的機関、民間企業が夏から秋にかけて約135の講座
を開きます。その中で民間企業は20社あまりですが(しかも大手)、
なぜかそこに医薬品メーカーとして唯一当社が入っています。
私が講師をして7回ぐらいやっていますが、もう年も年だし、
年寄りがやるのもどうかと思い、今年は実施するか迷っていま
した。そこで長男の嫁に相談すると(息子ではない)、協力する
から是非やりましょうと背中を押されました。
会場の広さもあり、親御さんも必ずついてくるので(車でしか来
れないため)、募集人員は15名のみ。それでも、5〜6人しか集ま
らなかったらどうしようと毎回心配しますが、嬉しいことに今
まで定員割れをしたことがありません。
内容は、薬の定義・種類・使い方と、栃木県で430年前に生まれ
た宇津救命丸の歴史です。このAIの時代に、私が7年前に作っ
たアナログのパワーポイント(スライド)じゃショボいと思います
が、技術も知識もないのでそのままです。
その代わり、今回は嫁に薬草の話を実物を触りながらやっても
らうことにしました。嫁は植物が好きで詳しいのです。
会場では、パソコンで作ったスライドをプロジェクターでスクリーン
に映し出します。前日に準備を整え、リハーサルもし、当日の
朝も事前チェックして準備万端。
ところが・・
当日、開演15分前に電源を入れると、パソコンに出ている画像
とスクリーンに映っている画像が違います。
「なんで?」。プロジェクターやパソコンを再起動しても画面が
戻りません。これはマズイ。既に参加者が続々と来ています。
一応内容は印刷して各自に渡しますが、やっぱり映像がないと・・・
そこで嫁が、敷地内の家で留守番をしてる長男に電話してSOS。
長男はすぐに来てくれて、パチパチとキーを叩くと映像が戻り
ました。間に合ってよかった〜
長男はパソコン関係に詳しいので、こういう時は助かります。
授業を始めると、みんなシーンと静かに聞いています。
すこし盛り上げようと「日本で一番高い薬はいくらでしょう?」
とクイズを出しました。子供だからせいぜい、10万円、100万円
と答え、「実は三億円です」と正解を言ってみんなビックリ・・
という想定でした。
ところが、いきなり前の女の子に「3億円!」と正解を言われ、
もろくももくろみは失敗。ガックリ。

後でお母さんと話すと、お母さん自身が薬剤師で、お子さんに
教えてたそうです。「盛り上がらなくてすいません」と謝ってい
ました。
その後史料館の見学。史料館内が狭いのでお子さんだけで、その
間、嫁が親御さんたちにお子さんの心の問題、疳の虫について
話をしました。

史料館の中で、親御さんたちがいなくなるとみんな急に元気に
なりガヤガヤ。救命丸製造のビデオを見せ終わると、男のたち
が「ナショナルリーグの野球を見せて」と言い出し・・
まったく何考えているんだ。カチンと来ましたが「君たちは勉
強に来てるんだからね」と優しく諭しました。
書院に戻って嫁が薬草の話をしました。初めての試みですが、
敷地内に自然に生えている薬になる植物を触りながら話を聞き、
みんな興味深げでした。

その後、親御さんたちと薬師堂の見学をして解散としました。
あとで事務局の方に聞いた話ですが、今日、親御さんの代わり
に引率してきた大学生は、小学生の時にこの講座に参加し、化
学に興味を持ってそっち方面の大学に行ったのだとか。
お会いしたかった。講師冥利に尽きます・・・なーんて。
毎回ですが、最初に来場した親御さんたちは、まさか和室でや
るとは思ってないらしく、そばまで来て会場を探してキョロキョロ。
妻が言うには、今どき和室で畳に座って授業を受けることもな
いだろうから、子どもたちも新鮮ではないだろうかと。
毎回感じることですが、授業を受ける子どもたちも親御さんも
熱心で真面目な感じです。
さて、来年は全部嫁にやってもらおうかな。

