天井絵と薬科大事情

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その天井には、龍の墨絵を中心に56枚の薬草の絵が描 かれています。でも、長い年月の間に雨漏りとかがあり、 だんだん色あせてきてしまいました。 1年前にある薬科大学の先生から、その天井裏の植物の 名前を研究して発表させて欲しいと申し入れが。こちら も望むところなのでお願いしました。 昨年写真を撮っていかれましたが、今回本格的に撮りた いと、先日学生さんを連れて再度撮影に来られました。 すでに8割ぐらいの名前はわかったそうですが、あとは 色が飛んでて解明するのに時間がかかるそう。 鴨居にかかってる札の影で見づらい絵は、自撮り棒の スマホで撮影。下手なカメラより鮮明に撮れます。 撮影が終わったあと、先生と学生さんたちと懇談しまし た。 いまの就職事情を聴くと、彼らの学校の場合99%が 病院か薬局、ドラッグストアー志望で、製薬会社を志望 するのはほとんどいないとか。調剤薬局の薬剤師争奪が 激化し、募集の年収が半端ないから無理からぬことでは ありますが ・・・ 驚いたのは、4年間在学して1度も実習(化学分析など) をしたことのない生徒がいたこと。むかしは、オール マイティーを目指した教育(なれたかどうかは別)で、 実習は必須でした 。授業はさぼっても実習は必ず出た ものです。薬剤師に問われる職能が変わってきたという ことでしょうか。 卒業すると年に1回薬剤師の国家試験があります。合格 率はその大学の評価となりますが、合格率を上げるため にそもそも卒業率が悪かったりして。 私の時代は国家試験が年に2回ありました。いや、父の 時代なんて戦時中で無試験だったから、父も大きなこと は言えなかったでしょう。 薬剤師が増えると合格ラインを上げ、減ると下げるとい う話を聞きます。でもこれからは常識問題を3つ4つ入 れ、それを間違えるといくら得点が高くてもアウトにな るのだとか。 他の国立大学の先生に聞いた話だと、いまは大学1年生 というより高校4年生という感じなのだとか。なかなか 自分から発想することが出来ないので、教育も変わって いくだろうとおっしゃっていました。 、  ]]>

春が来て 冬が来た